オスカー・フランツ/無言歌
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CD(SUMMIT DCD689)
救出/忘れられた19世紀のホルン作品集
1.ミュラー/ノクターンOp73
2.スピンドラー/ホルン・ソナタOp347
3.ミュラー/メランコリー(憂鬱)Op68
4. 〃 /夕暮れにOp71
5.カール・マティス/ゴンドラの歌Op15
6.オスカー・フランツ/無言歌Op2
7.ベデッカー/セレナーデOp20
8.リヒター/無言歌
9.アイスナー/あきらめOp16
10.ミュラー/子守歌Op69−1
11.アイヒボルン/ホルン・ソナタOp7
ジョン・エリクソン(ホルン)
(F管シングル・ホルン)
イーワン・リャオ(ピアノ)
録音 2015年6月
アメリカのホルン奏者ジョン・エリクソンが発掘した19世紀のホルン作品です。オスカー・フランツの無言歌以外はほとんど知られていない埋もれた作品ばかりです。これらの作品をあえてF管のシングルで演奏しています。
ベルンハルト・エドゥアルト・ミュラー(1842〜1920)はゲヴァントハウス管弦楽団の第2ホルン奏者でした。ノクターンは大変美しい作品で演奏されないのがもったいないです。
フリッツ・スピンドラー(1817〜1905)のホルン・ソナタはオスカー・フランツに献呈された作品です。3つの楽章で構成されています。第1楽章はアレグロでやや暗いイメージの歌が流れます。
第2楽章はモルト・アダージョで第3楽章はヴィヴォ(生き生きと)となっています。第3楽章はきれいな歌が聞かれます。
ミュラーの「メランコリー(憂鬱)Op68」はF管ホルンで聴くと雰囲気がよく伝わってきます。「夕暮れにOp71」は物寂しい雰囲気が歌われます。
カール・マティス(1835〜1908)の「ゴンドラの歌Op15」は明るい雰囲気でいかにも楽しそうな歌が流れます。そこには動きがあります。
オスカー・フランツ(1843〜1886)の「無言歌Op2」はホルンの定番作品となっています。ロマンスと言っても良い美しい作品です。F管の響きも良いものです。
ルイス・ベデッカー(1845〜1899)の「セレナーデOp20」は短いセレナーデですが親しみやすいメロディーが流れます。
ヨゼフ・リヒター(18??〜1925)の「無言歌」はこれも大変きれいな作品です。似たような作品もありますが中音域を歌う作品で演奏は難しくないでしょう。
チャールズ・アイスナー(1802〜1874)の「あきらめOp16」は短い作品です。これもリヒターの作品同様中音域の歌でアンダンテ風のテンポで穏やかな作品です。
ミュラーの「子守歌Op69−1」は優しい歌です。ホルンで歌う穏やかな子守歌は眠れそうです。
ヘルマン・アイヒボルン(1847〜1918)の「ホルン・ソナタOp7」は第1楽章「アレグロ・アッサイ」第2楽章「アンダンテ」、第3楽章「ヴィヴァーチェ」の3つの楽章で構成されています。第1楽章は難しい作品ではありませんがメリハリをつけにくいかもしれません。第2楽章はセレナード風のアンダンテ、優雅な歌です。第3楽章は速いテンポのヴィヴァーチェ、動きのある主題が流れます。
このアルバムは埋もれた作品をまさに救出してくれたものでエリクソンには感謝です。 |
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