ベートーヴェン/七重奏曲

ゲルト・ザイフェルト(1972)

CD1(PHILIPS 426091-2)
CD2(PHILIPS PHCP−3529)

1.ベートーヴェン/七重奏曲変ホ長調Op20
2.   〃    /六重奏曲変ホ長調Op81b
  ゲルト・ザイフェルト(ホルン)
  マンフレート・クリエール(ホルン)(2)
  ベルリン・フィルハーモニー八重奏団
    録音 1972年11月23〜25日(1)
        1968年4月23〜28日(2)
 
  このCDはベルリン・フィル八重奏団のシリーズの中の1枚です。
 ベートーヴェンの「七重奏曲変ホ長調」は70年代のベルリン・フィルの縮図のような演奏です。第1楽章はクラリネットとヴァイオリンがリードするこの曲を勢いのある演奏で引っ張っています。7つの楽器がピタッときまると残響もきれいです。第2楽章「アダージョ・カンタービレ」はクラリネットのきれいな主題に始まりヴァイオリンに受け継がれます。ホルンのソロもあります。第3楽章「メヌエット」は親しみやすい主題に始まります。トリオにはホルンのソロがあります。第4章の主題と変奏は足取り軽い主題が大変きれいです。それぞれの変奏が楽しそうに聞こえます。第5楽章「スケルツォ」はホルンで始まります。このホルンがリードするところが楽しいです。トリオのチェロが優雅に歌うところも聞き逃せないでしょう。第6楽章は序奏でホルンが哀愁的な主題を吹いています。プレストからは息の合った見事なアンサンブルを聞かせます。
  六重奏曲Op81bは2つのホルンと弦楽四重奏のための曲です。これは主役が2つのホルンです。この演奏はテンポが速く、ベルリン・フィルのホルンセクションの腕の見せ所です。第3楽章のロンドはクリエールの速いフィンガリングが見事です。第3楽章に短いカデンツァを挿入しています。


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