ケクラン/ホルン作品

あるクラリネット吹きの告白/ラデク・バボラーク(2008)
CD(SUPRAPHON SU 3998−2)

セレナーデ
1.マルティヌー/セレナード第1番イ短調
2.ニールセン/軽快なセレナード
3.ケクラン/あるクラリネット吹きの告白Op141
4.ニールセン/カント・セリオーソ(厳粛な歌)
           (ミロシュ・ボク編)
5.マルティヌー/クラリネット、フレンチ・ホルン、
   チェロとスネア・ドラムのための四重奏曲ハ長調
6.ベリオ/ムジカ・レッジェーラ 〜クラリネット、
   ホルン、チェロとタンブリンのための編曲版

  ラデク・バボラーク(ホルン)
  ヴェンツェル・フックス(クラリネット)
 バボラーク・アンサンブル
  ダリボル・カルヴァイ(ヴァイオリン)
  ヴラディミール・クラーンスキー(ヴァイオリン)
  アイダ・シャブオヴァ(ヴァイオリン)
  イルジー・ジグムント(ヴィオラ)
  ヤン・シモン(ヴィオラ)
  ハナ・バボラーク=シャブオヴァ(チェロ)
  パヴェル・ネイテク(コントラバス)
  オンドジェイ・ロスコヴェツ(ファゴット)
  ヤン・ヴォボジル(ホルン)
  ヤン・ムシル(ホルン)
  ルカーシュ・コレツ(ホルン)
  ラファエル・ヘーガー(パーカッション)
   録音 2008年11月9〜12日

 バボラーク・アンサンブルの新たな魅力を聞かせてくれるアルバムです。クラリネットのフックスを加えてクラリネットとホルンのきれいな作品を演奏しています。
 マルティヌーのセレナード第1番はクラリネット、ホルン、3つのヴァイオリンとヴィオラの六重奏です。不思議な魅力を感じさせる曲です。ニールセンの「軽快なセレナード」はクラリネット、ファゴット、ホルン、チェロとコントラバスの五重奏というこれも面白い組み合わせです。バボラークのホルンが軽快で、楽しそうです。
 ケクランの「あるクラリネット吹きの告白」はこのアルバムのメインで、14曲の小品からなる組曲です。クラリネットのための作品でありながら、実際にはクラリネットとホルンのための作品です。クラリネットとホルンの二重奏が多いですが、第5曲はホルン・ソロでしかもバルブ無しで演奏します。フランスの狩猟ホルン風の明るいヴィブラートで吹いていますので、ここは驚きのホルンです。第10曲「ファンファーレ・ダッペル」は4本の狩猟ホルンで演奏されます。ほとんどフランスの狩猟ホルン風の演奏です。第11曲も狩猟ホルン・ソロの曲です。第15曲はホルンとクラリネットの二重奏です。魅力あふれる美しい曲です。 
 ニールセンの「カント・セリオーソ」はホルンとピアノのための小品ですが、これをホルン、ヴァイオリン、2つのヴィオラ、チェロとコントラバスの六重奏に編曲しています。バボラークは穏やかな演奏できれいにまとめています。
 マルティヌーのクラリネット、ホルン、チェロとスネア・ドラムのための四重奏曲は変わった編成です。3つの楽章からできており物語を感じさせます。最後のベリオの作品は1974年の作品でフルート、ヴィオラ、チェロとタンブリンの四重奏曲をクラリネット、ホルン、チュロとタンブリンのために編曲したものです。


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