メルカダンテ/ホルン協奏曲

協奏交響曲第1〜第3番/アンドレア・マスティーニ(2000)
CD(BONGIOVANNI GB 2199-2)

メルカダンテ/協奏交響曲集
1.協奏交響曲第1番ヘ長調〜フルート、
  2つのクラリネットとホルンのための
2.協奏交響曲第2番ヘ長調〜フルート、
  クラリネットとホルンのための
3.協奏交響曲第3番ヘ長調〜フルート、
  2つのクラリネットとホルンのための
4.協奏的幻想曲〜フルートと
     フルート・ダ・モーレのための

  ルカ・トゥルフェッリ(フルート)
  ジャン=ルカ・ペトルッチ(フルート・ダ・モーレ)
  ロベルト・サルティーニ(クラリネット)
  ジョヴァンニ・ソラ(クラリネット)
  アンドレア・マスティーニ(ホルン)
  クラウディオ・フェリーチェ・セダツァーリ指揮
  カメラータ・シューベルト
  録音 2000年頃

 メルカダンテの珍しい3つの協奏交響曲が録音されました。協奏的幻想曲も珍しい録音です。
 協奏交響曲第1番ヘ長調はフルート、2つのクラリネットとホルンのために書かれています。3つの楽章で構成され、第1楽章は序奏のアレグロのあとにラルゴとなってホルンの主題が流れます。ここはホルン協奏曲のようです。後半はフルートとクラリネットの主題が流れて終わります。第2楽章はクラリネットとフルートの歌で始まります。前半はこの2つがソロを歌います。後半のレシタティーヴォではホルンが朗々とオペラのアリアを歌うように演奏しています。そして続く第4楽章へと入ります。ホルンとクラリネットが親しみやすい主題を繰り返し歌います。そしてこの主題の変奏曲になります。フルートとクラリネットがめまぐるしく歌います。そして冒頭の主題が再現されてホルンがテンポアップしていきます。
 協奏交響曲第2番ヘ長調はフルート、クラリネットとホルンのための作品。2つの楽章のようです。第1楽章は序奏のアレグロのあとにラルゴとなりホルンのソロ、そしてフルートとクラリネットが加わり3つの楽器が会話するような音楽になります。第2楽章はモーツァルトの歌劇「フィガロの結婚」から「恋とはどんなものかしら」による主題と変奏になります。クラリネットが主題を吹いてフルートの変奏が続きます。そしてホルンの難しい変奏になります。続くクラリネットの超絶技巧は素晴らしいものです。またホルンの主題とクラリネットの変奏の絡みが素晴らしい。
 協奏交響曲第3番ヘ長調はフルート、2つのクラリネットとホルンのための作品です。この作品も第1楽章は序奏のアレグロのあとにラルゴとなりクラリネットとホルンの主題が流れます。第2楽章は主題と変奏で、クラリネットが主題を提示します。やがてフルートの超絶技巧の変奏があります。そしてホルンの変奏が続きます。このホルンもかなりの難曲です。それにしてもメルカダンテの3つの協奏交響曲は同じような構成になっていて面白いです。
 協奏的幻想曲はフルートとフルート・ダ・モーレのための作品です。この作品はチマローザの歌劇「オラッチ兄弟とクリアッチ兄弟」から主題を使ったようです。


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