デニス・ブレイン

ブリテン/セレナードOp31/バークリー/ホルン三重奏曲
CD(VENIAS VN-02409)

1.ブリテン/テノール、ホルンと弦楽のための
                 セレナードOp31
2.レノックス・バークリー/ホルン三重奏曲

  デニス・ブレイン(ホルン)(1&2)
  ピーター・ピアーズ(テノール)(1)
  ユージン・グーセンス指揮
   ロンドン新交響楽団(1)
  マヌーグ・パリキアン(ヴァイオリン)(2)
  コリン・ホースリー(ピアノ)(2)
  録音 1953年11月27日(1)
      1954年6月16日(2)

 デニス・ブレイン・コレクション(20枚セット)の第9集です。
 ブリテンの「セレナード」はピアーズとデニス・ブレインのために書いた大変珍しい組み合わせ(テノール、ホルンと弦楽のための)のセレナードです。第1曲:プロローグと第8曲:エピローグはホルン独奏のために書かれ、しかも自然倍音だけで演奏するというものです。そのため高いB♭付近の音が不安定になり調子っぱずれの音が出ます。初めて聴くと違和感があるのですが、これが何度も聴くうちに快感になってきます。ノクターン、エレジー、賛歌など超絶技巧のホルンが聞かれます。円熟期のピアーズの歌唱の魅力はなんといっても素晴らしいものです。1944年にはブリテン/ボイド・ニール合奏団との共演で録音していましたが、アレキサンダーに代えたこの2度目の録音は2人の甘い響きと歌声がこれ以上望めない名演奏を生みました。
 レノックス・バークリー(1903〜1989)はイギリスの作曲家で、ホルン三重奏曲はデニス・ブレインのために作曲された作品として有名な曲のひとつです。第1楽章:アレグロはブレインのうまさを特徴づけるような曲で、ホルンの響きが素晴らしい演奏です。第2楽章:レントは穏やかで良いアンサンブルになっています。ホルンのロングトーンがきれいです。第3楽章は「主題と変奏」で長い楽章です。変奏曲は速いテンポ、遅いテンポがありますが、ホルンの響きもよくやはりこの演奏は一番です。


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