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バレーボール2010

「あああ……負けてしまいましたか……」
「やったあ、僕の家の勝ちだね」

 日本の住む家の居間にて。国の化身が2人、テレビを前に座っている。日本は残念そうな顔をしているが、ロシアは上機嫌だ。
 2人はテレビ放送されていたバレーボールの試合を見ていたのだった。
 対戦カードはちょうど日本VSロシア。それもそのはず、ロシアはこの試合を日本と一緒に見るために、わざわざこのタイミングで来訪したのだ。
 ウォトカ持参で来たこの国をもてなしつつも、日本はテレビに釘付けだった。ロシアはこれ幸いとばかりに試合中ずっと日本にもたれかかっていた。
 試合が終了してもまだ離れない巨体に、日本はため息をつく。

「重いんですよロシアさん……あなたの体もスパイクも」
「ふふふ。それにしても日本君、本当に残念そうだね」
「そりゃそうですよ。女子バレーは我が国のスポーツの中でも注目されてますし、私自身かなり期待してましたから」
「ふーん。でも君、どうせすぐに『サッカー日本代表がんばれ!』とか言い出すんでしょ?」

 ミーハーだよね。そう言われると日本には返す言葉がない。
 せめて「お祭り好き」と言っていただきたかった。

「それって選手に対してすごく残酷なことだと僕は思うな」
「それについては……非常に不本意ながらあなたの言う通りだと言わざるを得ませんね」

 ロシアのもっともな指摘に、日本も思うところがあるのか同意する。
 日本自身は反省するものの、こういう国民性はどうしようもないものだった。
 なんとなく重くなる空気。
 気分を変えるためにお茶でも淹れようかと思い、日本は立ち上がろうとした。
 立ち上がりかけたのだが。

「……あの。なんですかこの手」
「僕は日本君がどうなっても、他の国に目移りしたりしないよ」

 ぎゅう、と閉じられた腕の中で、日本は身動きをとることもできなかった。
 ロシアの大きな手が羽織の上から脇腹を這う。幾枚かの布越しの愛撫から受ける刺激は弱いが、その手つきは明らかに性的な意図を持っていた。

「ちょっとロシアさんっ! なにしてるんですかっ」
「君が試合を見ている間、僕ずっと待ってたんだから。そろそろいいでしょ?」
「あなたの家の方が出場する試合でもあったじゃないですか。ふしだらなことばかり考えてないで、もうちょっと真剣に見たらどうなんで……っ」

 日本の言葉は途中でロシアの口にふさがれ、最後まで外に出ることはなかった。
 ロシアは舌のサイズまで大きく、多少大雑把ながらも口腔内を撫でまわしてくる。
 息苦しくも微かに快感をもたらすその口付けに、日本は身をよじってロシアの腕から逃れようともがいた。
 そんなささやかな抵抗もむなしく、決して酸欠のせいだけではない理由で日本が頬を紅潮させるまで、角度を変えたりしながら何度もロシアのキスは続いた。
 キスの後、上気した日本を見つめながらロシアは菫色の目を細める。

「さっきの試合、日本君の家の解説の人が『ロシアは身長やパワーもあるが技術もある』って感じのこと言ってたよね」

 甘い空気そっちのけで突然話題を変えるロシアに、日本は怪訝に思った。

「? それが、どうかしたんですか」
「それは僕自身も同じなんだけど、日本君はどうせそう思ってないでしょ」

 日本の手がとられ、ロシアの下腹部へと導かれる。
 すでに質量を持ったそこは、ズボンの布地に大きなテントを張っていた。

「僕だって大きさだけじゃなくて、技術で君を気持ちよくさせられるんだからね」

 その発言でロシアの意図を理解して、日本の顔が青ざめる。
 今一度逃れようとするが、パワーのあるロシアはびくともしない。

「僕と一試合させてよ、日本君。実力を見せてあげるから」

 両手を抑えつけられ圧し掛かられたところで、日本は抵抗することを諦めた。

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2010女子バレーボール世界選手権、ロシアとの試合を見て滾った結果がこれだよ!




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