「暑いな……」
茹だる様な昼下がり
夕方になっても暑さはひかず、夕立によって蒸し暑さが増しただけだった

「ろ過水でも、お出ししましょうか?」
気立てのいい、メイドロイドが応えてくれるが

「お前……それは人前でやったら、私の性癖が疑われるでしょうに……」
高分子フィルターでろ過された純水は一部のマニア絶賛ではあるが
まあ、私も人目さえなければ そりゃ、少しは、ゴニョゴニョ

「まあ、それではソフトクリームでも作りましょうか? 少しお時間をいただきますけど。
 夕食後のデザートにでもいかがでしょうか?」

「いや、すまないが。 盛り付けるところを思い出すと 思いっきりマニア向けだよな
 あのソフトクリーム」
テーブルにしゃがみこんだ彼女が披露してくれたソフトクリームは
自分の思わぬ性癖を開眼させてくれたものだった。

「のんびりと、しようじゃないか。 蒸し暑い夜になりそうだし。 汗をかくのも悪くない」

「まあ、マスターったら」

少し上機嫌になったメイドロイドが梅酒の用意をしてくれる。
本当に気がきくやつだ

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