(見ちゃだめだ…聞いちゃだめだ…)
 良子の喘ぎ声と、割れ目から分泌され続けている愛液が弘光を挑発する。彼の頭の中にもやもやとしたものが浮かびあがり、それは
 やがて良子に姿を変えていく。イメージの良子は服を自分から脱ぎ捨て、そして…
(くそっ!! いい加減にしてくれぇ!!)
 頭を振って邪念を吹き飛ばす弘光。問題の箇所へやっと工具を差し入れる事ができた。
「こいつは…やばい」
 配線の束に突き刺さっている金属フレームを抜こうとした弘光の手が止まる。金属フレームのすぐ側に配線の被膜が損傷した
 ケーブルを見つけた…さっきまで他のパーツの影に隠れていてよく見えていなかったのだ。ふと顔を上げ、良子の様子を確認
 する弘光。
「…っ!! んっ…!!」
(だめだ、今は何を言っても逆効果だ…)
 弘光は覚悟を決めた。こうなったら、細心の注意を払って金属フレームを引き抜くしかない。

「良子、動くなよ…」
 今まで体験した修理の中でも、最難関の作業だ…弘光は瞬きをも止め、金属フレームを摘んでいる右手に意識を集中する。
(あと…少し…)
 残り20mm…10mm…5mm…もう少しだと弘光が思った瞬間だった。

「ん…あッ…だめ…いくぅ!! いっちゃうぅ…ううんぁあ゛っ!!!」
「うぉお! う、動くな!!」
 良子の快楽中枢が絶頂に達した瞬間、彼女の身体は大きくエビ反り状態になってしまった。
「あ!!!」
 必死で金属フレームを押え込もうとする弘光。しかしその努力も空しく、被膜が破損したケーブルと金属フレームが接触してしまった。
 青い火花が散り、弘光の右手に衝撃が走った。
「ぐあっ!!」
「ぴぎゃっ!?」
 二人の悲鳴が同時に響き渡った。衝撃うけた右手を押え込み、床にうずくまる弘光。
「り、りょう…こ!!」
「がっ…ひっ…ろみ…ピーっ!! ガガっ!! ひぎぃ!?」

 メンテナンスハッチの中から白煙が立ち上り、同時に刺激臭が弘光の鼻を突く。下半身を激しく痙攣させながら、腰を大きく上下に
 振り乱す良子。その様子は明らかに人間とは掛け離れていた。
「がっ…ザザッ…うぁ…あ…ピガーッ!!」
「りょうこぉぉ!!!」
 良子の口から、壊れたラジオのような高音交じりのノイズが発せられたが、それも束の間…やがて良子は目を見開き、涙を流した
 表情のままでぴくりとも動かなくなってしまった。

68:幼なじみはロボ娘04(2/2):sage:2006/11/26(日) 23:45:41 ID:j1qcIpt0
Loading Operating System......Complete.
Body type:MGX-2200 typeF
Checking MGX-2200 systems...
.......Genitals device status : unusual
Now checking device.....
device I/O error !!
Please check system LOG...
system confirmation is continued....

日本語OS ver 0,80 (C)御剱研究所
ロード完了
システムを再起動します
...

(ん…あたし…どうなって…)
 システムの再起動が完了し、ゆっくり目を開ける良子。見覚えのある天井が視覚センサーに映り込む。
(ここは…弘光の部屋? 弘光のベッドの上…確か、あたしは一階の仕事机の上で…)
「…子!! 良子!!」
 突然彼女の視界に、弘光の顔が割って入ってきた。

「あ、弘光…?」
「りょうこぉ…よかった…動かなくなっちまったから、もう駄目かと思った…」
 弘光が泣いている。小学生時代以来、良子の前では決して泣くことがなかった弘光が、大粒の涙を流して泣いていた。
「弘光…」
「すまねぇ、あれだけ言っておきながら…」
「ううん…いいの、弘光が本当にあたしのこと、心配してくれてるのは判ってるから…」
「だけどよう…う?」
 良子は弘光の頭に手をかけ、ゆっくりと己の胸に抱いた。弘光の顔が、暖かく柔らかい二つの膨らみに包まれる。
「弘光、ありがと」
 弘光を包み込んだ懐かしい感触が、弘光の心を癒していった。
「なぁ…身体、大丈夫か?」
「ん…人工女性器の反応、なくなっちゃったからよく判らないけど…あの感覚も一緒になくなったから、他のところは多分大丈夫」
「そうか、ごめんな…一応金属フレームは抜き取ったし、配線も元に戻せるところは戻したんだけど」
 良子は自分の股間に視線を移した。メンテナンスハッチは元通りに閉められており、見た目は故障があるようには見えない。
「ハッチ、ちゃんと閉まるようにしてくれたんだ」
「手持ちの部材を加工して、なんとか閉まるようにできたんだ。中身は壊れたまんまだけどな…」
「ううん、これだけ出来れば凄いと思うよ。今度、パパにあなたの事を話しておくから」
「ちょ、それは勘弁!」
「何故?」
「だってよぉ、お前の身体を弄って壊したことが知られたら…」
「大丈夫よ。どのみち今日の事は嫌でもバレるんだし。パパにはうまくいっとくから…それよりも」
「なんだ?」
「弘光のソレは全然治ってないみたいじゃない?」
「え…あっ!」
 弘光の股間が、ジャージの生地を今にも突き破らんとするようにそそり立っていた。慌てて股間を押え込む弘光。
「いや、これは…!!」
「今度はあたしが貴男を修理してあげなきゃね」
 上気した顔を弘光に近づけ、首に手を回す。
「り、良子…ちょ、待…むんっ!!」
 唇を塞がれた弘光は、そのままベッド上に引き込まれた。彼の唇を割り、良子の舌先が口唇の裏を探り始める。
(か、勘弁してくれぇ!!)
(ふふ…もう絶対逃がさない…責任とってもらうんだから)

 ぎこちない二人の夜は激しく、長く続いて行くのであった。



(終わり)

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