secret heaven 【R-18ver.】
一切合切の仕事を終え、お風呂も上がり寝室に行くと、
いつもなら既に寝息を立てている悟空が上半身を起こし足を伸ばした格好でベッドの上で佇んでいた。
「悟空さ?まだ寝てなかったのけ?」
「ん・・・チョット」
何処かいつもと違う悟空に何故だか解らないけれどチチは不安に襲われた。
昼間の出来事がチチの頭を不意に掠める。
それでも何も感じさせないように悟空の隣に滑り込んだ。
「明日も修行だべ?早く寝るだよ」
そう言ってチチは悟空に背中を向け先に寝ようとした。
そうしなければならないと思えて。
悟空より先に寝なくてはいけないような、そんな気持ち。
しかし、そうしたと思っていたチチの体は実際は悟空の方を向いていた。
悟空の腕によって。
「あのさ・・・オラ、チチにお願いがあんだけど」
思い詰めたような表情で自分を見詰める悟空に胸の鼓動が早まる。
自分の腕を掴んでいる悟空の腕は強くも弱くもなかったけれど。
振り払えないような、そんな有無を言わせない雰囲気・・・。
「・・・なんだべ?」
声は震えていなかっただろうか。
自分を見詰めている悟空の瞳から目を逸らせない。
合わせちゃいけないと思っているのに。
きっと逸らさなければもう戻れない。
気付いていたから。
悟空の瞳に何かが宿っているのを。
「んっと、その・・・」
静かに流れる静寂。
それはほんの数秒だったに違いないのに、チチにはそれがとても長い時間に感じられた。
自分の鼓動が相手に伝わっているのではないだろうか。
それぐらい鼓動が跳ねている。
「チチの・・・裸、見せてくんねぇか?」
悟空の口から告げられた言葉にチチの体は強張った。
漠然と感じていた不安が的中したからだ。
真剣に自分を見詰める悟空に息が苦しい。
「えっと・・・それは・・・」
あまりの恥ずかしさにやっと視線を外す。
それを許さないかのように悟空の腕に力が篭る。
「オラ、チチの裸が見てぇ」
きっぱりと告げられ、チチは自分の顔が赤くなっていくのが解った。
暗がりの御陰で悟空にこの顔を見られる心配はない。
それなのに、悟空には伝わってしまうのではないかと顔を手で隠したいけれど
あいにく腕は悟空に支配されている。
「悟空さ、おらの裸が見たいって言うけど今日の昼間見たべ?あれじゃ駄目だか・・・?」
「昼間の一瞬じゃなくてもっとじっくり見てぇんだ」
最後の懇願も無碍もなくぴしゃりと言い切られる。
その言葉にどうしていいか解らない。
まるで石になったように動かない体。
急に自分の体をじっくり見たいと言われてはい、どうぞと簡単に言える勇気はチチにはない。
完全にすっかり自分の中で昼間の出来事はなかった事になっていたチチにとって、心の準備など出来ていなかった。
「駄目なんか?」
俯く自分の顔を覗きこむように囁く。
悟空はずるい。
そんな優しい声で耳を擽るなんて。
優しさの中に強い意志を感じさせるなんて。
悟空が大好きなチチに、その言葉を嫌がる事は最早出来ない。
「駄目じゃ・・・ねぇけども・・・」
でも、と言葉を続けようとした矢先、チチの腕を掴んでいた悟空の手はパジャマの前ボタンに伸びていた。
「ちょっ・・・・!悟空さ、待ってけろっ」
慌てて悟空の手を掴んで行動を制止させようとする。
それでもボタンに手を掛けたまま離そうとせず、悟空はチチを見詰めた。
「だってチチが嫌じゃねぇっつっただろ?」
そういう問題じゃないとチチは思ったが悟空の手は制止を振り切りひとつ、またひとつとボタンを外していった。
「やっ・・・恥ずかしいだ」
チチの抵抗も空しくボタンは全て外され、胸が肌蹴た格好になった。
悟空はその肌蹴たパジャマから覗く白い肌と見え隠れする乳房の片鱗を見て触ってみたい衝動に駆られる。
そう思ったら悟空の行動は早かった。
肌蹴た部分から手を差し入れ、その丸みを帯びる乳房に自分の無骨な手を這わせた。
「ぁ・・・・・・っ」
ピクン、と体が反応しチチの口から今まで聞いた事もない声が漏れる。
初めて触れたチチの胸は柔かくて悟空が少しでも力を入れてしまえば潰れてしまいそうだった。
「悟空・・・さ、見るだけって言ったべ?」
顔を真っ赤にしながらそう訴えるチチに悟空は呆気らかんとのたまった。
「なぁ、じゃあ見てもいいんだな?」
そう返されたチチはしまったと思ったが既に後の祭だ。
あっという間に悟空はチチのパジャマを全て剥ぎ取ってしまった。
恥ずかしさのあまり、自分の手で胸を隠すチチに不満げな声を漏らすように悟空は言った。
「チチぃ、それじゃ見えねぇぞ」
隠しているチチの手を掴んで外そうとする。
それでも恥ずかしさが勝るチチは力一杯抵抗するも相手は悟空だ、勝ち目はない。
「――――っ!!」
受け入れ難い事実に顔を思わず逸らす。
悟空の目の前にチチの無防備な乳房が露わになった。
チチの手を握ったまま悟空は興味深げにじっと見入る。
やはり昼間風呂場で初めてチチの裸の片鱗を見た時に感じたように、知らない場所がざわついて何かが目覚める感覚に襲われる。
白い緩やかな丘陵の真ん中に野苺のように紅くたわわに実ったそれを見ると甘そうだな、と何となく思った。
悟空はそれを自分の口で味わいたくなった。
「・・・・・?」
見たまま何も言わない悟空に不安になったチチは恥ずかしながらも視線を少し前に向けた途端―――。
悟空が前屈みになるのが視線に入ったかと思うと鎖骨辺りに髪が触れた。
悟空・・・・さ、な・・・・っ?!
ゾクリ、と背中に言い様のない感覚が走る。
「あ・・・・っ・・・・」
思わず声を上げる。
悟空はチチのその紅い苺のような乳首に舌を這わせていた。
抵抗したくても腕は悟空に押さえ付けられたままでどうする事も出来ない。
悟空は舌先でそれを下から上へ何度も舐め上げる。
「ふっ・・・・ぅ・・・・・」
徐々にチチの抵抗する力が弱まっていく。
甘そうだと思ったそれは実際甘味などは感じなかったが、悟空には本物の苺なんかより甘く感じられた。
何度も舐め上げていると徐々に硬さを増し、悟空が見た時より明らかに立ち始めていた。
ますます美味しそうだと感じた悟空はそれを軽く甘噛みした。
「ひぁ・・・・っ」
チチの体が仰け反る。
味わっても味わっても飽きる事無くそれを舐り、吸い続ける。
その行為を続ければ続けるほどチチの吐息は荒いものへと変わっていく。
今まで聞いた事もないチチの小さな口から漏れる声が悟空の思考回路を麻痺させる薬のように何も考えさせなくさせる。
もっと聞きたい、そう思った。
このチチの可愛い声をもっと、もっと聞きたいと思う。
自分の中で今まで気付かなかったもうひとりの自分が生まれるような感覚・・・・。
気付けば悟空の下半身の一部が急激に膨らみを増している。
今まで感じた事のない高揚感に理性など何処かに吹き飛んでいくようだった。
「悟空っ、さ・・・・」
攻める度に甘さを増すチチの声に行為は止まらない。
悟空の手は何時の間にかチチのパジャマのズボンに掛けられていた。
本能でチチの全てが見たいと思う悟空が無意識の内に取った行動だ。
それに気付いたチチは慌てて悟空を制止させた。
「悟空さ!待てけろっ」
「なんで?」
あまりにも至近距離で見詰められてチチはドキリとしてしまう。
真剣な表情の悟空を見て、決して興味本位でこんな事をしているのでは無い事は理解出来たが、何分急すぎだ。
チチは恥ずかしさで悟空から顔を逸らし呟くように懇願する。
「だって・・・悟空さ見るだけだって言ったのに嘘吐いただ。それに突然すぎて気持ちの準備が出来てねぇだよ」
目を逸らして訴えるチチが何故か可愛く思えた。
ふと昼間見た湯気に包まれたチチの体が頭を駆け巡る。
チチの色んな所に触れたい。
そして見てみたい。
そう思ったら有無を言わせないようにチチの唇を塞いでいた。
「・・・・っ・・・・ん・・・・」
突然奪われた唇に目を見開く。
顔を悟空の方に向けられたと思った一瞬の内だった。
何をなすにも急な事に思考回路がついていかず目をギュッと閉じる。
それを確認した悟空は無理矢理チチの唇を開かせるようにした後、一気に舌を差し入れた。
チチの口内一杯を悟空の舌が支配する。
それはチチの舌を誘うように蠢いた。
「ふ・・・・」
喉を翳めるように漏れる吐息を聞きながら悟空はチチのパジャマのズボンを一気に膝下まで擦り下ろした。
抵抗を口にしたくても其処は悟空の支配でそれもままならない。
深い口付けに頭の芯がぼぅっとなる。
それでも何とか意識を保とうと必死に悟空の胸の辺りの服を掴んだ。
ゆっくり唇を離しチチの表情を窺うと潤みまどろんだ瞳と重なり合う。
口周りには悟空のものなのか、チチのものなのか解らない唾液がだらしなく垂れ流れていて、それさえも悟空を煽るには十分だった。
「オラ我慢出来ねぇ。もっとチチの色んトコに触りてぇんだ」
臆面もなくそう告げる悟空にチチはさらに頬を紅潮させながら見詰め返した。
「だって・・・そんな・・・・」
悟空の熱い視線にどうにかなってしまいそうだった。
初めて悟空からのキスを交わしてから急激にチチを欲する悟空に一体何があったのだろうか?
こんなに求められるなんて以前の悟空からは想像が付かない。
乳房を触られただけで今までチチ自身も聞いた事のない声を出してしまう。
この先に待ち受けているものに果たしてどうなってしまうのか。
未知の世界に素直に頷く勇気が出なかった。
悟空はそんなチチを知ってか知らずか再び唇を重ねてくる。
またあの熱がチチの中から湧き上がり意識が遠くなっていく。
悟空はいつ覚えたのか器用にチチの背中から内股へと移動したかと思うと、下着の上から誰にも触れられた事もない秘所に手を這わせた。
チチの体がそれに反応して跳ね上がる。
「ん・・・んむぅ・・・・・」
悟空の胸板を両手で強く押し返す。
それに気付いた悟空が唇を離してやると厭らしく糸を引いた。
「ダメ・・・・」
チチは気付かない。
その顔が悟空の理性をますます揺るがしている事を。
上目遣いに見詰めるチチに欲情する。
「ダメじゃねぇ」
真っ直ぐ見詰めながら訴える。
澄んだ瞳はますます潤みを増した。
「悟空さぁ・・・・」
そんな可愛い顔や声で言ったって止める事など出来やしないと悟空は思った。
それ所かもっと、もっととそれ以上を望む気持ちが高まっていく。
チチを自分のものにしたいと強く思った、だから――――。
「!!」
悟空は這わせていた手を放さず下から上へと撫で上げた。
其処をそうすればいいなどは解らない。
ただチチの全てを知りたい、触りたいとそれだけの行動だった。
チチの顔が艶やかに色付く。
何度も往復させていてある事に気付いた。
最初はほんの少しの感覚だったそれは手を動かす度にはっきりとした感覚となった。
「チチ・・・此処濡れてきてっぞ」
悟空のその言葉に顔から火が出そうなくらい真っ赤になる。
あまりの羞恥心に半泣きになりながら首を横に振り続ける。
悟空は何の気なしに言った事だったのだが、それはチチにとっては恥ずかしい以外の何物でもなかった。
下着の上から触れてある部分、濡れ始めている場所の少し上の方に小さな硬いものがある事に気付いた。
なんだろうと思った悟空は上からその部分を押さえ付けながら軽く擦った。
「あっ!!」
チチが一際甲高く声を上げた。
その反応に悟空は興味深くチチに囁く。
「此処・・・気持ちいいんか?」
チチがそのような声を上げる時は気持ちがいい時なのだとこの行為を始めてから悟空は気付いていた。
目の前のチチは苦しそうでいて色っぽい表情を浮かべている。
「きっ気持ちよくなんか・・・っ」
明らかに嘘を吐いていると解った悟空は先程よりその部分を強く擦り上げた。
「ひゃぁ・・・っ!!」
顔が歪み再び声を上げる。
やはり気持ちがいいのだとそのままその行為を続けるとチチは翻弄されるようにただ声を上げ啼き続けた。
悟空の肩に必死にしがみ付き抗えない快楽に堕ちていく。
経験した事のない感覚はチチを不安にさせ、訳が解らなくさせる。
悟空はどんどん湿り気を増すチチの其処がどんな風になっているのか見たくて堪らない。
チチの全てが見たいと思っていた悟空は迷う事無く下着に手を掛け一気に下ろした。
チチは抵抗しなかった、いや出来なかった。
悟空に与えられた快楽に既に体の力は抜けていた。
悟空はチチを横たえさえ足の間に自分の体を入れると内股を押さえ付け自分に見えるように押し広げた。
恥ずかしくてどうにかなってしまいそうなのに体が言う事を聞かない。
そんな誰にも見せた事もない秘部を大好きな夫とは言えども見られるのはかなり抵抗があった。
しかしもう抗えない。
全ては悟空に支配されている。
「ぁ・・・・・・っ」
初めて見たチチのそれはヒクつき蜜が零れたように辺りを光らせていた。
それが悟空には堪らなく愛しいものに思えた。
この蜜は自分が齎したもの――――チチが自分のした行為に感じて溢れさせた媚薬。
悟空を惑わすような芳香を漂わせ誘うが如く次から次へと溢れていた。
先ほど悟空が攻めていた硬いものは突起し、ツンと赤く主張している。
それがまたどんな味がするのだろうかと迷わず顔を近付けた。
抵抗を止めていたチチだったが急に悟空の顔が其処に向かっていったのを目の当たりして、慌てて手を伸ばし悟空の髪を掴んだ。
「悟空さっダメ!・・・・いやぁ・・・っ!!」
悟空は抵抗を許さず間近でそれを見た。
其処は咽返る程甘い匂いを放ち、おかしくなりそうだった。
全神経を支配し、自分を虜にするチチの甘い蜜を・・・・・食べたい、そう思った。
「ぁ・・・・?!」
ピチャリとその蜜を舌で舐め取る。
味なんか解らなかったが悟空にはこの上なく極上のものだった。
もっと欲しい・・・・・。
悟空は無我夢中で愛液を舐め上げた。
その行為にチチは堪らず声を上げる。
「悟空・・・さ・・・っやぁ・・・・!」
ある程度舐め取ると次にあの突起している部分を舌の先でツンと突付いてやる。
「ひぁっ」
ビクン、とチチの体が反応する。
悟空は何度もチロチロと舐め上げ味わうようにソレを攻め続けた。
するとソレはさらに硬くなり始める。
「や・・・っ・・・あぁ・・・!!」
絶え間なく声を上げ、それはどんどん大きくなっていく。
悟空はその声がもっと聞きたくて攻める。
頭が痺れてまるで麻薬のようにそれを求め愛撫し続けた。
肉厚で柔らかな舌の感触にチチは気がふれそうだった。
切れてしまいそうな意識を必死に繋げるように悟空の頭にしがみ付く。
絶え間なく声を上げ続けて、既に羞恥心の欠片は何処にも残っていなかった。
「悟空さぁ…」
頬を真っ赤にし潤んだ瞳で見つめるチチにますます興奮してしまう。
こんな気持ちになった事など今まであっただろうか。
強い者と戦う時に感じるあの高揚感とは全く違う、心の奥で眠っていた何かが目を覚ますような感覚…。
チチの愛液で濡れた口許を手で拭い、自分が先ほどまで愛撫していたそこを興味深く再び凝視した。
小さな突起はひくつき、ぷくりと小さく膨らんでいる。
その下から悟空の口許を濡らした透明な液が滴りチチの内股を濡らす。
少し粘りけのある液を流している場所に悟空は興味を惹かれた。
何故そこから流れてくるのだろう…。
何げに指で触れてみると僅かに指が呑み込まれた。
悟空は指が入る事に多少驚いたものの、その溢れる蜜の正体を知りたくて指をひとつゆっくりと挿入した。
「あ…っ!」
チチの背中が一瞬ベッドから離れる。
指を差し入れた事で内から流れていたそれはさらに溢れ落ちる。
チチのその中はとても窮屈で、そして温かかった。
少し動かしてみるとクチュリと音がする。
「チチ、なんかこここうすると音がすっぞ」
悟空は意味など解らない。
ただ事実がそうだから言ったまで。
しかし、チチにとってはそんな所を指で弄られあまつさえそのような事を言われこの上なく羞恥心を煽られる。
「やだぁ…悟空さ、止めてけろ…」
「なんで?気持よくねぇんか?」
チチを見る限りでは気持よくなさそうには思えなかった。
その証拠に舌で攻めた時に溢れた愛液は今もそこから滴り悟空の手を濡らしていたから。
「だって…」
そんなチチの願いも興味を持ってしまった悟空には通用しない。
内を探るように掻き回し堪能する。
その度にチチの可愛い嬌声が聞かれた。
自分の指に纏わり付く何かが気になって仕方ない。
チチを攻め続ける悟空にもやがて変化が訪れた。
膨らんでいた下半身の一部ははちきれんばかりに膨張し、痛いぐらいだった。
気付けば下着をほんのり濡らしている。
自分にもチチと同じような症状が起こっている事に悟空は不思議に思った。
そしてこの衝動の行き先が欲しくなる。
此処にこれを入れたらどんな感じなのだろう。
そう思った悟空の行動は早かった。
自分の衣服を脱ぎ去りそれを蜜溢れるチチのそこに押し付ける。
ぬるりとした感触が剥き出しの部分を襲ったと同時に身震いした。
今まで感じた事のない快感が一気に体を突き抜ける。
入れる前からこれで中に入れたらどうなるのだろう…。
悟空は逸る気持ちを押さえながら自分の固くなったそれをチチの秘裂に押し当てた。
「チチ、入れるぞ」
今まで指を差し入れられていた部位に固いものが充てがわれたのが解りチチの体は強張った。
「悟空さ…」
名前を呼ばれ、見ると不安げなチチの表情。
悟空はチチの不安を察知し優しくキスを落とす。
「大丈夫」
優しく頭を撫で、汗で張り付いた額の髪を取り払う。
チチはまだ怖くて不安だったが悟空のその言葉に受け入れようと決めゆっくり頷いた。
いつだって根拠のない悟空の大丈夫という言葉。
それでも何もかもを覆いつくす威力があった。
「いくぞ…」
チチは目を瞑り静かに頷く。
入り口を押し広げるようにそれが侵入して直ぐ、チチは声をあげた。
「うぅ…ん…!」
チチの内股に力が入りそれ以上の悟空の侵入を拒む。
悟空は一体どうしたのかとチチの顔を覗き込んだ。
「悟空さ…痛い…」
想像もしていなかった言葉だった。
先程まで自分の指を難無く受け入れていたから、自分のこれもすんなり受け入れられると思っていた。
しかし、実際はほぼ入っていない状態に等しいのにチチは痛いと言う。
悟空は途方に暮れた。
「痛ぇのか?」
チチは無言で頷いた。
初めてのチチにとって悟空のそれを受け入れるというのは容易ではない。
悟空はチチの其処に入れたくて堪らない、それでもチチが痛がる事はしたくないと思った。
何分に不慣れなふたりであるから仕方のない事ではあった。
そんなチチの頬に手を触れさせ優しく撫でる。
「チチ…ちっと我慢出来るか…?オラ、どうしてもこの先に進みてぇ」
チチを泣かせる事になっても、悟空はどうしてもチチと繋がりたかった。
求める気持ちは頂点を迎えていて、もう後戻りは出来そうにない。
そんな真剣な眼差しで自分を見詰める悟空からチチは目が離せない。
チチも悟空が本当に好きだから、悟空が望むならそうしたい。
痛くて怖いけれど悟空を受け入れたいと思った。
「優しく…してけれな?」
きっと痛がるチチにこう言わせたのは自分、それは解っていた。
それでもこれ以上を望んでいる自分が居る。
潤んだ瞳で自分を懸命に受け入れようとしてくれているチチに愛しさを感じて仕方ない。
悟空はチチにキスした後再び侵入を図る。
「くっ…!」
「ぅ…う…ん…っ」
悟空はゆっくりとチチの中に自分を埋没させていく。
そこは想像以上に窮屈で悟空を締め付けた。
そんな中で温かく絡みつくような感覚が襲い、意識が遠くなりそうになる。
それでも果てを求めて少しずつ奥に進んで行った。
チチは必死に悟空にしがみ付きながら痛みを堪える。
本当は痛くて今直ぐにでも逃げ出したい。
それでも自分の中に侵入している悟空の真剣で苦しそうな表情を見て愛しさを感じても居た。
悟空もきっと苦しいに違いないのだ。
「は…あ…っ」
チチの吐息が漏れ、瞑った瞳から雫が一筋伝い落ちる。
悟空はとうとう最奥まで到達させた。
「く…きちぃな…」
それでも奥まで到達させた事に安堵した。
今こうしているだけで悟空のそれはどうにかなってしまいそうに感じていた。
「悟空さ…っ!」
甘えるように悟空の背中に手を伸ばすチチを優しく抱き締めてやる。
流れる涙を舐め取ってやり、唇を重ねた。
本当はこのまま終ってしまえればいいのだろう。
しかし、悟空の中でこれだけでは満足出来ずに衝動が駆り立てられている。
「チチ…ゴメンな…」
そう呟くと、チチが意味を理解する前に悟空は差し入れていたものを浅く抜き去りそして突き返した。
「あぁっ!!」
チチの口から悲鳴に似た声が漏れる。
悟空の背中を抱き締める力が強まり、瞳からは再び涙が零れ落ちた。
こうしたらもっと気持ちよくなるのではないかと言う悟空のぼんやりとした考えは当たった。
チチの中で抜き差しする度に己を絡んでいたものがますます纏わり付き快感を増した。
目の前には苦痛に顔を歪めるチチ。
それなのに、この行為を止める事が出来ない。
「チチ…っ!!…はぁ…」
この行為をされ始めた時は本当に痛くて辛かった。
しかし、徐々に自分の中を擦りあげられる度に痛みが少しだが薄れていた。
慣れてきたのか、それとも自分の中で何かが変わったのか…。
解らなかったけれど、始めの頃に比べれば大分痛みは緩和された。
「は…っ悟空、さ…っあ!」
必死に背中を抱き締め離さない。
自分の中で今果てようとしている悟空を最後まで受け入れる為に…。
悟空は言いようの無い物に支配され始めていた。
チチが其処にいるのにまるで遠くに感じてしまう。
意識はただ、チチの中を突き上げる事だけに向かっていく。
ゾクリとした感覚が背中を襲ったと同時に自分の中で何かが弾けた。
「くぁ・・・・っ!!あぁっ!!」
何かが自分の中から放出されるのを感じ取る。
収縮し、ドクリと脈打ちながらそれを出し続けていた。
その瞬間、一瞬意識が飛んだ。
チチの中に吐き出す寸前、完全に白いものに包まれた。
悟空が思う以上にチチの中は温かくて気持ちのいいものだった。
そしてどっと押し寄せる虚脱感…。
まるで全力疾走したかのように息は上がり、汗が噴出している。
「チチ…大丈夫か?」
そんな余韻も過ぎ去って、冷静になった悟空は目の前のチチを見詰める。
欲求を優先させてしまい、気遣ってやれなかったチチに申し訳ない気持ちになった。
見ればその惨状を物語るようにシーツには鮮血の痕…。
居た堪れなくなりすまなそうな表情を浮かべながら、優しく何度も頭や頬を撫でる。
「痛かったよな…」
チチは潤んだ目で悟空を見詰めた後、静かに言った。
「恥ずかしかったし、痛かったけど…おら、幸せだべ」
予想もしていなかった言葉に悟空は目を見開いた。
もしかしたら嫌われてしまったかもしれないとまで思ったのに。
チチは幸せだと確かに言ったのだ。
「急で心の準備とか出来てなかったけど…おらこれで本当に悟空さの嫁になっただ」
そう言って笑ったチチは綺麗だった。
こんなチチだからこそ欲しいと思ったのだ。
チチがこんなに柔かく甘くて、自分の全てを支配する事を知った悟空はもう逃れられない。
「これからも離さねぇからな」
「え?悟空さ何か言っただか?」
小さく呟いた声はチチには届かない。
「何でもねぇさ」
悟空は自分の腕にすっかっり収まってしまうその華奢なチチの体を抱き締めた。
それは征服感だったのか独占欲だったのか。
これから悟空を縛り付けて離さないだろうその甘やかな肢体。
その晩は自分の腕の中で啼いたチチをずっと抱き締めて離さなかった。
それは秘密の出来事。
ふたりが初めてひとつになったある日の夜。
表の「secret heaven」の端折ってた部分
やっとこうして日の目を見ました☆