いつもは強気な態度の彼女。
それをからかうように受け流す彼。
誰もがよく見知った日常風景。
でもそれは、ふたりのほんの一部。
誰も知らない、知る事などない。
それはふたりしか知らない秘密の時間。
蜜 事
とある都にある総合病院。
最新鋭の設備と腕の立つ医師と気が利く看護師が揃い地元では評判のいい病院だった。
その中でも世界で三本の指に入るほどのメス捌きと囁かれる外科医カカロットは、
勝手気ままではあったものの人望も厚く、その技術は院長の折紙付き。
その性格から誰とも馴れ合う事もなく、看護師達からの再三のアピールに靡く事もなかった。
そんなカカロットが恋に落ちた相手が院長の娘で看護師として働いている、チチ。
ふたりは院長公認の婚約者同士。
誰もが羨むふたりは、病院内では医師と看護師として仕事を全うしプライベートは持ち込まない。
クールに対応するカカロット、そんなカカロットを支えるチチ。
みんなが理想とする関係だと誰もが疑っていなかった。
しかし。
医局のさらに奥にある誰も近付かない場所。
病院内で数多くの難手術をする事が多いカカロットの為に用意された専用の部屋。
カルテ整理や手術の術式を確認する為に院長公認で設けられた部屋でその情事は行われていた。
「先生、お疲れさま」
「・・・ふたりきりの時くらい名前で呼んでくれよ」
子供のように強請るとチチは笑った。
そんなチチを自分の膝の上に座る様に促し後ろから抱きしめる。
午前中の診察を終えてのひと時。
難手術を数多くこなしているカカロットにとって、チチとのこの短い時間が何よりも安堵の息を吐かせる。
柔らかな肌と鼻を擽る甘い匂い。
首筋に顔を埋めればいつも感じれるチチそのもの。
抱きしめていた手は必然とチチの柔かい場所に伸ばされた。
「ダメだべ。もし誰か来たらどうするだ・・・」
「此処は俺専用だからオマエ以外に誰も来ねぇよ」
宥める様に囁きその柔らかな唇を塞ぐ。
そうすればいつだって夢中になってしまうのだ。
チチだってダメだと言いながら決して嫌ではない事は解っていた。
いつだって気が気じゃなかった。
チチはその可愛らしさと気立ての良さで患者や医師達からも人気があった。
自分だって看護師達の間で噂の的になっているのにそういうのは一切関心もなく。
ただ、チチが自分以外の男に獲られまいと子供のように必死だった。
そんなカカロットを知っているのはチチだけ。
誰にも見せないその子供のように甘えたがるカカロットを優しく抱きしめるのもチチだけ・・・。
だから、こうしていつも誰も来ないこの部屋で自分のモノであるのを確かめるように、
そして自分のモノだと主張するようにチチの体を暴く。
それが仕事中であっても、だ。
「カルテ・・・いいだか?仕事中だべ??」
「カルテよりチチのがいい」
そう言ってナース服の前部分を肌蹴させ露わにさせる。
仕事中ということもあってかチチからは少しの抵抗を感じた。
一切気にせず後ろからその柔らかな乳房を両の手のひらで包み込んだ。
「ん・・・だめだべ・・・先生・・・」
強情にあくまで仕事中だと主張するように自分の名を呼ばないチチに苛立ちを感じたカカロットはある行動を思い付く。
「じゃあ仕事だったらいいんだな?」
そう言うや、白衣の胸ポケットにしまってあった聴診器をチチの乳房に宛がった。
急な行動と、聴診器の無機質な冷たさにチチの体はピクンとはね上がる。
「な・・・にするだ・・・?」
「何って仕事」
悪びれず言い放つと次々とチチの一番感じる部分に聴診器を押し当てていく。
摩擦と冷たさに反応したチチの薄紅色のそれはみるみると硬さをました。
わざとこすり付けるように上下させ刺激してやるとチチの口から吐息と声が漏れた。
「やっんだ…せん…せ…仕ごっちゅ…だべ」
「看護婦の体調見るのも医者の務めだろ。胸ドクドクいってんぞ…」
仕事だったらいいんだろ?
そう悪戯っぽく耳元で囁くとチチは困ったように首を後ろに傾け潤んだ瞳で見つめてきた。
そんなチチが可愛くて、もっと悪戯したい気になる。
「こんなに動機が激しいのは何かの病気かもしれないな」
「ん・・・もう・・・何、言うだ・・・誰のせいだと・・・」
聴診器を当てたまま、空いているもう片方の手をスカートの裾から潜り込ませる。
チチの体が反応し進入を拒もうとするも、カカロットはチチの耳に唇を寄せ囁いた。
「医者には大人しく診察されるのが患者ってモンだろ・・・?」
なぁ、チチ?と問いかけた後舌を這わせる。
吐息と、舌の感触に理性を揺さぶられながらチチは吐息交じりの甘い声をあげる。
いつだってカカロットは優しく囁いてチチの体を暴いていく。
その声色とは裏腹に表情はいつだって企んだようにほくそえんでいるのだ。
力の緩んだのを見逃さす筈もなく、すかさずすべらかなチチの内股に手を這わせ撫で上げる。
そのまま布に覆われたチチの中心部に滑り込ませ刺激した。
「んぁ・・・っ」
刺激に肩を震わせ何とか逃れようと体をカカロットの膝の上から起こそうとする。
しかし、カカロットがチチを離す訳などある筈がない。
グッと引き寄せ項に吸い付いた。
「診察の途中だぞ?患者は大人しくしてなきゃダメだろ」
「そんな・・・事・・・っ」
激しい動悸と、下着の濡れ。
もしかしたら何かの病気かもしれないしな。
そんな事を平気でのたまうカカロットに翻弄されながらチチはそれでも抵抗した。
「び、病気な訳ねぇべ!コレはカカロットさが・・・っ」
言いかけてニヤリと笑うカカロットと目が合う。
その瞬間はめられたと解ったチチは慌てて目を逸らした。
「何?俺が何かしたのか?」
「・・・もうっ!知らねぇべ」
耳まで真っ赤になっているチチに笑いがこみ上げてくる。
どうしてこんなにもからかいがいがあるのだろう。
素直で、純粋でいつだって夢中にさせる。
そんなチチが堪らなく愛しいのだ。
「機嫌直せよ、な?」
折角名前で呼んでくれたんだからさ。
そう言って布の上からチチの大事な部分を刺激する。
途端にチチの体が跳ね上がり再び甘い声をあげた。
手の動きを休める事無くカカロットはチチが気持ちいいと思う部分を攻め立てていく。
もう何度も抱きすくめてきた体だ、何処をどうすればチチが善がり声をあげるのか手に取るように解った。
「やぁ・・・っ・・・カカロット・・・さ・・・ぁ」
上からでも解るほどの湿り気を感じたカカロットは何の躊躇いもなく下着の中に手を進入させた。
蜜が零れ辺りを濡らし、カカロットの手は何なく溝に飲み込まれる。
そっと下から上へと撫で上げれば纏わり付くように指に絡んでくる。
ぬめりを擦り付けるように再び上部に位置する小さな突起を刺激した。
「ひぁ・・・っ!」
「チチは此処が気持ちいいんだろ・・・?」
首を横に振りながら、それでも口から漏れる甘い声は止まる事はない。
体をカカロットに預け、触れられてる部分をいつの間にか前に突き出している。
それを解っていながら、カカロットは敢えてわざと触れるか触れないかのギリギリで弄んだ。
「や・・・っ・・・カカロットさぁ・・・」
強請るように甘い声をあげるチチに口元が歪むように上がる。
チチの蜜は止まる事を知らず、白い内股を流れるように溢れていく。
「チチィ・・・どうしたんだ?腰突き出したりなんかして」
嘲笑うように耳元で囁くカカロットにチチは首を横に振る。
それでもカカロットは触れるのを躊躇うようにじらし続けた。
「言わなきゃ解らねぇだろ?どうして欲しいんだ?」
言わなきゃずっとこのままだぞ?
潤んで焦点の定まらない目で懇願するチチにカカロットは笑いを噛み殺す。
いつもは貞淑でそんな所を微塵も感じさせないチチが自分だけに見せる乱れた姿。
興奮するなと言う方が無理な話だ。
「ふ・・・れて・・・欲しい・・・だ・・・チャント・・・」
あれだけ仕事中だと拒んでいたのにこの変わりよう。
いつだってチチはカカロットの言うままに体に快楽を植えつけられ、そして乱れ咲いていく。
そんなチチを解っていながらカカロットは意地悪するようにチチを追い立てるのだ。
その言葉を聞いたカカロットはチチを抱き上げカルテが乗っているデスクへと腰を下ろさせる。
自分は再び椅子に腰かけ、足組みをしたままチチを見据えるように言った。
「じゃあ俺に見せろよ。その触れて欲しい部分をさ」
一気にチチの顔が真っ赤になるのが解った。
俯き、胸の辺りに手を沿え足は閉じたまま。
しかし、その閉じた足の隙間から絶え間なく愛液は流れ落ちていく。
その様子をまるで子供のようにからかい、促す。
「見せてくれなきゃ解らないだろ?俺は医者なんだから触診したら次は見なきゃな」
至極真っ当そうな意見のようでいて、今の状況には不釣合いだった。
第一、カカロットが解らない訳がない。
いつだって嫌がるチチの体を明るい場所で隅々まで見ているのに。
そうして恥らうチチを見てはのめり込み、快楽の海に溺れていった。
チチは足を開こうとしない。
それでも足は触れて欲しくて躊躇いがちに動かしている。
その様子を顎に手をあてじっと見据える。
カカロットは解っていてわざと煽っているのだ。
チチがこの視線に、この指を忘れられずに自ら望む事を。
「・・・・っ・・・・」
目をきつく閉じゆっくりと少しずつ脚を開いていく。
カカロットはその様子を何も言わずにただ見つめるだけ。
チチの内股まで及んでいた愛液は粘るようにいやらしく銀の糸を引いた。
少しずつ目の前に露にされていくカカロットだけしか知らない、チチの秘裂・・・。
恥ずかしさのあまり一言も発しないチチと、沈黙を通すカカロット。
チチは自分の鼓動だけがこの部屋に響いているのではないかと思う程、痛いぐらいに脈打つ。
完全に脚を開き終わっても尚、言葉を発さないカカロットの顔を見る事は出来なかった。
目の前にはひくつき自分の行動を待っているだろうベビーピンクの世界。
そこに纏わり付くように溢れる蜜。
チチが見ていないのをいい事に、黒い笑いを浮かべた後静かに席を立つ。
「よくできました」
まるで子供に言うように囁く。
チチは恥ずかしさに打ち震えたまま何も言わなかった。
そっとチチの白い太腿に手を這わせるとピクンッと反応する。
「じゃあ見せてもらうか」
目を閉じていてもカカロットが蜜溢れる其処を見ているのが解る。
恥ずかしくて今にも脚を閉じたいのに、閉じられない。
既にチチの脚はカカロットに押さえられているから。
「此処・・・か?」
「ひぁ・・・っ!」
意地悪く言いながら外気に晒されている米粒程の突起を指の腹で刺激する。
と、同時にチチは一際高い声をあげた。
押し広げられたそこは隠す事も出来ず、ただカカロットになされるがまま・・・。
でもそれはチチが望んだ事。
自らがそれをして欲しくて強請った行為。
その事実がさらにチチの羞恥心を煽る。
「此処・・・何か出てるけど」
ヌルリ、と一撫でした後乱暴にその秘裂に指を差し入れた。
其処は進入を拒むどころか面白い程指を飲み込んでいく。
「あぁ・・・っやぁ・・・ん・・・」
身を捩り、カカロットの肩に手を置きしがみつく。
指を上下させる度に水音が響き、それに呼応するようにチチも声をあげた。
抜き出せば手首まで濡らす程・・・。
それを綺麗に舐めとり笑みを浮かべた。
「ダメじゃないか。デスクをこんなに汚して」
最早力の入らなくなったチチに抵抗する力は残っていない。
申し訳程度に着ていると言っても過言ではないナース服のせいで此処が仕事場だと認識するだけで
カカロットにはもう、チチ以外目に入っていなかった。
咽返るほどの自分を引き付けてやまない芳香を漂わせ、誘う。
まるで蜜を求める蝶のようにカカロットは其処にむしゃぶりついた。
「あぁ・・・っ!!」
わざと卑猥に音を立て舐め上げる。
肉厚な舌を押し付けたり、何度も舐め上げたり。
その温かくて柔かい感触に、チチはただ翻弄されるだけだった。
「あうぅ・・・っ・・・ぁ・・・」
必死にカカロットの髪を掴んで意識を繋ぎとめようとするチチ。
それを許さないように、執拗に舌が蠢き攻め続ける。
チチの息遣いが浅く、短くなっていくのが解った。
「ぁ・・・あ・・・・あ・・・・っ・・・・あぁ・・・!!」
脚を痙攣させたかと思うと一瞬ピンッと身体に緊張感が走る。
と、同時に緩やかに身体の力は抜けていった。
今までで一番の蜜を放出させる。
絶頂を迎えたのだ。
カカロットの口の周りには銀色に光るチチを愛した証。
自分の唾液と、チチのとどっちが多かったのだろう。
「チチィ・・・気持ちよかったか・・・?」
抱き上げ囁けば、力なく頷くチチ。
そしてカカロットは満足そうに頷くのだ。
「なぁ看護師さん?俺もちょっと身体がおかしいんだけど」
そう言うや、チチの手を掴んである部分に持って行く。
途端にチチの顔に再び紅が差した。
服の上からでも解るぐらい硬さを増しているカカロットのモノ。
そして何を言わんとしてるかをチチは即座に理解した。
「診てもらってもいいか?」
白衣を脱ぎ去り無防備にチチの前に立つ。
チチに断る権利など与えない。
チチは震える手でカカロットのベルトに手をかける。
ゆっくりと少しずつ脱がしていくと現れる硬くそそり立つカカロット自身。
カカロットが椅子に腰掛けた事によって、チチは跪く格好となった。
目の前のモノに恐る恐る手を添える。
温かくて、硬い・・・。
先の方から少しだけ透明の液を溢れさせていた。
カカロットが好きだから。
だから、いつだってカカロット自身も愛してきたのだ。
ゆっくりと、まずは舌を這わせる。
下から舐め上げ、その液を口に含む。
その瞬間、今まで優位に立っていたカカロットの身体がビクリと反応した。
「・・・・は・・・・っ」
深く艶かしい吐息を吐く。
この時だけチチがカカロットを翻弄する時間だ。
丹念に舐め上げ、口に目一杯含む。
それだけでカカロットは快楽に顔を歪めた。
「チチ・・・ィ・・・気持ち・・・い・・・ぁ・・・っ」
さらに硬さを増すのを感じながらチチはそれでも口に含むのをやめない。
手で根元を扱き、唾液一杯に舐め上げれば我慢など利くはずもなかった。
「っは・・・チチ!」
チチの顔を自分から離させ抱え上げる。
一瞬の事で何が起こったのか解らないままチチは唇を奪われた。
深く、息苦しいぐらいのキス。
そのま自分の膝の上にチチを乗せ、宛がった。
「あぁ・・・っ!!」
瞬く間にチチの内に呑み込まれていく。
温かで纏わり付くような感覚に身震いしそうなぐらいだ。
カカロットが侵入した事によりチチから蜜が溢れ内股を、太腿を濡らしていく。
深く挿入され快楽に顔を歪める。
カカロットの肩にしがみ付き浅く早めの呼吸を繰り返した。
まるでカカロットと何もかもひとつになってしまうようなそんな感覚がチチを襲っていた。
「チチ・・・自分がいい様に動けよ」
耳元で囁き舌を這わせる。
チチは困ったようにカカロットを見つめるけれど、ただ意地悪そうに笑うだけ。
戸惑いに首を横に振れば下から突き上げられた。
「あぅ・・・っ!」
「ほら、キモチいいだろ?早く・・・」
強請られるままチチはぎこちなく腰を上下に動かし始めた。
動く度に結合部から水音が響き、さらにカカロットの興奮を煽る。
自ら動き快楽に翻弄されていくチチはどうしてこんなにも愛しいのだろう。
患者の前では純粋な看護師を演じているのに自分の前で乱れていくチチは何度見てもいい。
こんなチチを知っているのは自分だけだ。
こうして繋がる事も、自分を求める事も。
チチは次第に腰をくねらせある部分をカカロットに押し付け始めた。
カカロットはそれに気付きながらただチチの動きを監視するだけ。
「チチ・・・何、キモチいいのか?」
「ん・・・ぁ・・・」
カカロットは自分の理性がまだある内にそっとチチのある部分に手を沿わせる。
上下に打ち付ける度に感度を増しているだろう其処を無遠慮に擦り上げた。
「ひぁっ・・・・あぁ!!」
一際高く声をあげ悶えるチチに口の端を上げる。
チチの事なら何でも解るように、慣れた手付きで其処を攻め続ける。
「あ・・・っ・・・うぅ・・・」
艶かしい声がカカロットの耳を擽る。
もう、限界だった。
後ろのデスクにチチの身体を横たえさせ一気に貫く。
「あぁ!カカッ・・・!!」
最後は声にならなかった。
カカロットは容赦なく身体を打ち付けるようにチチの内を攻める。
その激しさに息がつまるかと思う程。
チチは必死に何かに縋るようにカカロットの腕を掴んだ。
明るい部屋でチチの内を出し入れする卑猥さにさらに興奮は煽られ、頂点まで突き進む。
「くぁ・・・チチ・・・いい・・・ぞっ」
突き上げる度にカカロットは何も考えられなくなっていく。
此処が病院で。
今は仕事中で。
そんな事などとっくの前に忘れていたけれど。
今此処には自分とチチしか居ない。
隔離されたこの部屋で愛を紡ぐただそれだけ―――。
「あ!カカ・・・・やぁっ・・・あぁ!!」
チチの掴む力が強くなったのを感じると背中が弓なりになった。
一瞬硬直したかと思うとゆっくりと体の力が抜けていく。
綺麗に纏められた髪は最早跡形もなく乱れ散っていた。
―――イッたんだな。
そう聞いているつもりで、実際は頭でかろうじてそう思っているに過ぎなかった。
カカロットも絶頂が直ぐ目の前だったから。
「は・・・っチチ・・・ィ・・・・!!」
全ての熱を内に解放する。
脈打つソレは勢いよく放たれチチの中に注がれていく。
チチの身体に倒れこむと、そっと背中に腕が回された。
近くにチチの息遣いを感じた。
「はぁ・・・は・・・っ・・・ぁ・・・・」
肩で息をするカカロットを遷ろう意識で抱き締める。
いつも自分の内で果てるこの人が愛しい。
どんなに意地悪されても。
どんなに恥ずかしい思いにされても。
この人がどれほど自分を愛してくれているかが解るから・・・・。
「カカロットさ・・・大スキ・・・・」
その言葉がカカロットをどれほど幸せな気持ちにさせているのかチチは知らない。
誰にも渡したくない、いや渡さない。
チチは自分のモノだとこの瞬間実感するのだ。
どんなに他の男がチチを気に入ったとしても。
もしチチが他の男の事を好きになったとしても。
手放す気なんかさらさらない。
チチにやさしく口付けをし笑う。
その表情がチチは大好きだった。
意地悪で強引なカカロットが見せる自分だけ向けられる笑顔―――。
「もう、仕事中だって言ったのに」
「でもよかっただろ?」
馬鹿、とカカロットの頭を軽く叩く。
いてっと言った所で実際はそんなに痛くなどないクセに。
またいつものふたりに戻っていく。
カカロットに対して強気なチチ。
チチをからかうカカロット。
そんなふたりの、誰も知らない秘密の時間・・・・。
お世話になってる方に差し上げた小説
表の”beloved”設定になっております
・・・何処までも攻めなカカさんをお楽しみいただけたら・・・(笑)