お題 099. 【「柔かいな・・・・・」】 (主姫)
それはある日の出来事。
いつも恒例のミーティアと一緒にお茶を飲む癒しのひと時。
何ら変わらずミーティアが入れてくれたハーブティを飲み、
日々の仕事の疲れを癒すべくホッと一息吐いたエイトに予想だにしていなかった言葉が降りかかった。
「エイト、ミーティアの胸って小さいかしら?」
ブーーッ!!!とお約束のように飲んでいた紅茶を噴出す。
「ゲホッガハッ」
思い切り咽ながら胸を叩く。
一体何の事やらとミーティアの方を見ると真剣そのものの表情だった。
言われたエイトはしどろもどろと凄く対照的である。
「と、突然どうしたんですか?」
努めて冷静に聞き返すと、ミーティアは自分の胸元に手をやり顔を俯かせる。
「だって・・・ゼシカさんと比べても小さいし・・・何だか他の方と比べても小さい気がしてしまったんですもの」
いや、ゼシカは確かに大きいかもしれないけど、あれは特別なんじゃないかとエイトは思った。
それにミーティアが格段他の人間より小さいと思ったことなどない。
それでも気にしたようにミーティアはずっと自分の胸元に手をやり俯いたまま。
今日は昼間、ゼシカ達のお茶会に呼ばれ、
お土産にサンローヤルの限定バウムクーヘンを持って嬉しそうに出掛けたのに・・・。
何かあったとすればその時だと察しは付いた。
しかしゼシカの胸が大きい事はミーティアだって前から知っている事なのにどうしてそんなに気にし始めたのだろう。
その理由を聞こうとしたらミーティアが顔を上げて口を開いた。
「ククールさんがアドバイス、してくれたんだけど…」
ククールが、と言う言葉だけでエイトは嫌な予感がした。
ククールが言う事はいつもろくなものじゃない場合がほとんどで頭を悩ませる事が多かったのだ。
何となく次にミーティアから告げられる言葉に構えながらエイトは続きを促した。
しかし肝心のミーティアが言い淀んでいる。
ますますエイトの嫌な予感は加速を増す。
「胸は揉めば…大きくなるって…」
「はぁ…」
やっぱりろくなもんじゃなかったとエイトはククールにギガブレイクる事を密かに誓った。
しかし事態はそれだけでは済まなかった。
「それでは『毎日揉めばよいのですね』と聞いたら『自分で揉むより他人に揉んでもらった方がいい』って言われて…」
「ククールが揉むとか言ったんですか!!」
瞬時にククールを殺すっ!と思ったエイトだったがミーティアは首を横に振り、
エイトは僅かばかり胸を撫で下ろしたのだが…。
「その…エイトに、揉んでもらえばいい…って…」
「そうですか、ククールは私に胸を揉んでもらえ…ってえぇっ?!!」
エイトはそれは驚いた。
明らかにうろたえ目が泳いでいる。
まさか自分が揉めばいいなどと言われるとは露程にも思わなかった。
しかもそんな事言われたって揉める筈等ない。
ミーティアだってそんな事望むべくもない。
「そうは言われてもそんなの無理…」
「エイト…揉んでくれる?」
無理ですよね、と続けようとしたエイトの言葉に被さるように聞こえてきたミーティアの言葉はエイトをパニックにした。
「え…っと…今何て…」
「エイト揉んでくれる?って言ったの…」
どうやら空耳ではなかったらしい。
それにエイトは思いきり慌てふためいた。
「ひっ姫っ!そんなっ…だっ、そ…」
だってそのような事は、と言いたかったのだが舌がもつれて上手く言えない。
エイトの顔はこれでもなぐらい真っ赤になってどうしていいか困り果てた。
「お願い、エイト。それともミーティアの胸揉むの嫌…?」
「いっいいえっ!!そんな事はっ」
力一杯否定したものの、それはそれでどうなんだとエイトはパニくる頭の中で突っ込んだ。
最早冷静に思考など働く筈もない。
「じゃあいいでしょ?ね?」
元々ミーティアのお願いを断れる筈もなく、ましてミーティアの胸に触りたくない等と思う訳もなく。
大体いつだってミーティアの体に触れられたらと思っているのに、
本人がOKしていて断るだなんて勿体ない話ではないか。
理性と本能の狭間で揺れ動くエイトの決断など決まりきった事だった。
「ひ、姫がそう言うなら…」
所詮、エイトも男である。
ドキマギしながらも、既に頭の中はミーティアの胸の事で一杯になっていた。
ミーティアはほんのり頬を赤らめながらエイトの前に立つ。
エイトはごくり、と喉をならしゆっくり自分の手をミーティアの胸元に近付ける。
手は緊張で震えながら、それでもあともう少し、という所で・・・。
「あ」
ミーティアの声におののき手を引っ込める。
緊張はピークであったのでエイトは気が気でない。
「えっと…」
「恥ずかしいので後ろからにしてくれる?」
一瞬やっぱりやめると言われるのかと思いそうじゃない事に安堵したエイトは直ぐさまハッとなり首を思いきり左右に振った。
これは違うんだ、姫が俺に頼んだ事なんだ…!と言い聞かせてみても、結局は触れる事に吝かではないのだ。
「じ、じゃあ後ろから触りますね」
おずおずとミーティアの背後に周り脇の下から自分の手を前に回す。
ミーティアの体が緊張するのを感じながら、それでもゆっくり手を伸ばす。
「…っ」
震える手でそっとミーティアの胸に触れる。
掌に伝わる温もりと弾力はエイトの鼓動を早めた。
いつ触ってもミーティアの体は柔らかくて自分の体とは全く違うと感じさせる。
そんなミーティアの体は触れていると気持ちよくてずっと触れていたい気にさせられた。
「エイト…触ってるだけじゃ…」
恥じらいながらその先を促すミーティアにエイトはさらに緊張しながら
掌に力を入れミーティアの両乳房を包み込んだ。
柔らかいな…。
その柔らかさは少し力を入れただけで形を変え布越しでも解るほど。
痛くないよう優しく揉み続けるとミーティアの口から吐息が漏れる。
「ん…」
時折漏れる声がエイトの耳を擽る。
その可愛い声はいつ聞いても己の理性を吹き飛ばす。
もっと触りたいな・・・そう思ったエイトの行動は早かった。
マントと服を繋ぐ留め金に迷う事無く手をかけた。
「!!エイト…ッ」
意識が曖昧だったミーティアの動作が遅れた。
あっと言う間にマントは取り外され肩が露になった所にエイトの吐息がかかった。
「あ…っ」
強く吸われた部位に紅い痕が浮かび上がる。
それは白く透き通るミーティアの肌に鮮やかに映えた。
エイトは次々とその痕を散らし、服の前部分を下に擦り下げ隠れていた柔らかな乳房を露にさせた。
「やっ…」
恥ずかしさのあまり抵抗しようとするミーティアより一瞬早くエイトの掌はそれを捕えた。
直に触れたミーティアの乳房はエイトの掌に吸い付くようで、
その感触を味わうように先程より痛くない程度に力を入れ弾力を確かめる。
うわ…何でこんなに柔らかいんだろ…。
自分の力加減で形を変えるミーティアの乳房の柔らかさを堪能しながら手探りである部分に指を這わせる。
「っあ!」
一際甲高い声をあげるミーティア。
柔らかな丘陵の天辺の突起に触れられ我慢出来ずに声をあげてしまう。
エイトはその声に触発されるように行為をエスカレートさせ、それを指で擦りあげたり摘み合わせる。
「あ…やぁ…」
エイトは感じているミーティアの表情が見たくて堪らなくなった。
その柔らかな乳房を自分の舌で味わいたい衝動も押さえられず、
おもむろに自分の方を向かせようとした。
「やっダメ…ッ!」
ミーティアの力一杯の抵抗にエイトの意識は現実に引き戻された。
ついミーティアが可愛くて理性が押さえられず、
頼まれていない事までしてしまった事実に青くなった。
「ス、スミマセン!あの、その…」
背中越しに慌てて謝るも、ミーティアは胸元を隠したまま此方を見ようとしない。
エイトはますます青ざめ、どうしていいか途方に暮れた。
「姫が嫌なのに私は…」
「嫌じゃないの」
ミーティアは背中を向けたままポツリと呟いた。
それでも背を向けたままギュッと自分の胸を隠す事はやめなかった。
「姫、無理はしなくて大丈夫ですよ」
そう言ってもミーティアは首を横に振り否定する。
エイトはますますミーティアの真意が解らずどうしていいか図りかねた。
「エイトも胸の大きい人がいいわよね?」
予想もしていなかった言葉にエイトは面食らってしまった。
「胸…ですか?」
格段大きい胸が好きだ等と言った覚えのなかったエイトは首を傾げた。
そういえば先程から酷く大きい胸にこだわっている。
「だってククールさんがそう言ってたんですもの」
「ククールが?」
またアイツかと心の中で毒づきながらも一体どのような経緯でそのような話になったのか全く見当が付かない。
ミーティアはエイトの心情を汲み取ったように今日あった出来事を話始めた。
『ゼシカさんて本当にスタイルがよいですね』
お茶を出してもらい一息吐いたミーティアは感嘆の声をあげた。
旅をしている頃から思っていたが、改めてそのスタイルの良さにみ惚れてしまう程だ。
『ありがとう。でも胸はもっと小さくてもよかったわ。肩がこって大変だもの』
胸が大きいなりの悩みを口にし溜め息を吐くゼシカ。
胸が大きくても大変なんだと思わず目線がゼシカの胸にいってしまう。
『でもさ、やっぱり男としてはある程度おっきい方がいいよな』
ククールが間に入るように口を挟んだ。
たちまちゼシカは嫌な顔を浮かべた。
『アンタは何でそうなの?』
棘のある言い方でもククールは気にしないらしく持論を展開し始めた。
『そんなこと言ったって男から言わせてもらえばないよりはあった方がいいに決まってるだろ。なぁ?ヤンガス』
『そうでがすなぁ。やっぱり希望としてはあった方がいいでがす』
ヤンガスまで口を揃えて言うものだからゼシカは呆れながら睨んだ。
『ホンット男って勝手よね』
『あのぅ…』
消え入りそうな声でミーティアは話しかけた。
『?どうしたの?姫様』
ミーティアは少し不安げな表情を浮かべていたので
三人はもしかしてこの話題はミーティアにしてみたら刺激が強すぎたかと思った。
なんせ一国のお姫様だ、このような話には慣れていないだろう。
『エイトも大きい胸が好きでしょうか?』
『『『へ?』』』
意外な言葉に三人は拍子抜けした。
目の前のミーティアは不安げながら真剣な雰囲気でこちらを見ている。
『そりゃあなぁ…エイトも男だから好きなんじゃねぇか?』
ククールの一言でミーティアの顔が一瞬にして曇った。
この一言がミーティアの行動に繋がったのだった。
「エイトも大きい胸が好きなら…ミーティアの胸は小さいから…」
そう言ってミーティアは口を噤んでしまった。
エイトはミーティアの考えている事が解った。
ミーティアは自分の胸が小さいからそれを見られたら嫌われると思ったのだろう。
だから大きくしたくて恥じらいながらも揉むように頼み、見られそうになって拒否したのだ。
全てを理解したエイトはそっと優しく後ろからにミーティアを抱き締めた。
「私は姫の胸が小さかろうが大きかろうが関係ないですよ」
「でも…」
まだ気にしているミーティアの耳元で優しく囁く。
「私は姫自身が好きなんです…そもそも大きいとか小さいとか考えた事もなかったですよ」
ミーティアは何も言わなかったけれど、エイトの気持ちは伝わっているようだった。
そうなのだ。
ミーティアが好きなのだからミーティアのその胸が大きければそれでいいし、逆に小さくてもいい。
ミーティアだから見たいと思うし触れたいと思うのだ。
「だから…見せて下さい。見たい、です…」
照れながら自分の正直な気持ちを伝えるとミーティアは胸元を隠している手の力を抜いた。
エイトはゆっくり自分の方を向かせ、ミーティアの手をとった。
「凄く…綺麗です」
目の前には白く綺麗に上を向いた形のよい乳房。
真ん中が薄いピンクに染まりいじった事もありツンと固くなっている。
「エイト…恥ずかしい…」
真っ赤になりながら俯くミーティアにエイトも真っ赤になりながら優しく口付けた。
「も一回、触ってもいいですか?」
ミーティアはゆっくり浅く首を縦に振った。
エイトはゆっくり触れると顔を下げ自分の口許にそれを含んだ。
「ふぁ…」
ミーティアの顔が艶めき声をあげる。
エイトはやっと見れた乳房を丹念に時間をかけて愛撫する。
こんなに自分を引き付けてやまないものなどない程にエイトは夢中で吸い、転がし押し付けた。
その度にミーティアから甘い喘ぎが漏れさらにエイトを夢中にさせる。
ミーティアが力なく崩れそうになるのを察知し、口を離せば銀色の糸を引いた。
「もっと、触れていいですか?」
ミーティアの返事もそこそこにベッドへと移動した後、エイトはミーティアの体を愛撫し続けた。
その柔らかな乳房を丹念に味わい、ミーティアの全てを自分の指と口で絡めとる。
それはどれほどエイトがミーティアを愛しやまないかを主張するように・・・。
ミーティアはその後胸については何も言わなくなった。
数日後、エイトがククールにギガブレイクりに行ったのは言うまでもない。
ウチはエイトがヘタレで姫が天然さんです(笑)
エイトは逆にククールに感謝じゃないのか??