お題 084. 【「そこ・・気持ち良い」】 (悟カカチチ/パラレルチック/お題044.チョコレートの続き)
















悟空がふたりになって早一月。
直ぐ元に戻ると思っていた事態は、一向にその気配を見せないまま。
相変わらずの毎日を送っていた。
 
「なぁ〜チチぃ〜やろうぜ〜〜いいだろ?」
「駄目だ!絶対やらねぇだぞ」
 
家事をするチチの後ろからカカロットがひょこひょこと雛鳥のように着いてくる。
鬱陶しいらしく、チチがカカロットの方を向く気配はない。
 
「だよな〜チチはオラとしてぇんだもんな!早くふたりっきりになりてぇよな〜」
「そう言う問題じゃねぇっ」
 
カカロットと同じく、後ろから着いてくる悟空にも吐き捨てる。
あれからこんなやりとりばかりで、チチは辟易していたのだ。
 
バレンタインデーの事件後、チチは烈火の如く怒り、ふたりに自分の身体を触らせる事を禁止した。
もし守らなかった場合、飯抜きという最大にして最強の条件を突きつけて。
 
もちろんその事に反発しないふたりではなかったけれど、それ以上にチチの剣幕たるや凄く。
しぶしぶ納得せざるを得なかったのである。
 
しかし、持ち前の根性・・・というか、チチに触れたいという欲求のせいか。
何としてでもそのお仕置きを解いてもらおうと、ふたりは必死だった。
 
「ちぇ〜チチも強情だよなぁ」
「オラもう触りたくってしょうがねぇぞ・・・」
 
もう一ヶ月近くチチの柔らかな温もりに触れていないのだ、おかしくもなりそうだ。
夜の寝室も、悟空とカカロットは同じ部屋に押し込まれ、チチはひとりで鍵をかけ寝ている状態。
・・・何が楽しくてコイツと寝なくちゃならないのか、という思いはお互い共通のものだった。
 




「全く!それしか頭にねぇんだべか!!」
 
チチはチチで本当に腹立たしくてしょうがなかった。
いきなりふたりになって、どれだけ家のエンゲル係数が上がっただろう。
・・・確かに悟空もカカロットも完全に憎めはしない。
なんだかんだ言ってふたりともやっぱり自分の愛しい旦那さまなのだから仕方がない。
 
しかしそれとこれとは話が別だ。
人の身体をおもちゃみたいにした挙句、チョコレートを使い切ったと言う悪行は許せるものではない。
あの後、しっかりふたりにチョコレートを買わせに行かせて、何とか悟飯の分のチョコレートを作る事が出来たけれど。
(勿論ふたりのチョコレートはおあずけになった)
 
「はぁ・・・」
 
思わず深い溜息を吐き項垂れた。
正直、触られるのは嫌ではない。
しかし身体がもたないのだ。
 
バレンタインデーの時も、終わりがくるのか解らないぐらいのふたりの攻めに、結局は意識を手放してしまった。
これで最後までいってしまったら・・・自分がどうなるのか怖くなってしまう。
ちょっとお灸を据える為にも、今の状況が一番理に適っているのだ。
 
「う〜ん苦労が耐えないだなぁ・・・」
 
洗濯籠を脇に抱えながら、左肩を徐に叩いた。
 
「「・・・・」」
 
その姿を離れたところから見ていた事に、チチは気付かなかった。
 









「へっへ〜オラってあったまいい〜〜」
 
顔をにやけさせながら、悟空は一路家を目指して飛んでいた。
目的はチチとふたりきりになる為だ。
 
今日は世間で言う所のホワイトデー。
ホワイトデーは男から女にお返しをする日だという事を、奇跡的に覚えていたのだ。
だったらチチの為に何かしてあげようと考えて考えあぐねた結果。
マッサージをしてあげようと結論に至った訳である。
 
マッサージをすれば、疲れているチチの身体をほぐす事も出来るし、自分もチチの身体に触れられる。
もしかしたら、そのまま・・・なんて下心も勿論忘れない。
日中の修行をしている間に決行する事にしたのは、もうひとりの自分を出し抜くためだ。
幸い、今日は別々に修行をする事になったので、これ幸いと内心にやけていたり。
これでチチと久しぶりにふたりきりになれる!と悟空の心は春風が吹いたように爽やかだった。
 
玄関前に着き、一旦目を瞑り深呼吸する。
いざめくるめく(悟空の脳内で展開されてる)世界へ!!とばかりに扉に手を伸ばそうとして・・・。
 
「「あ」」
 
聞き覚えのある声が重なる。
扉に伸ばされた手は、自分以外にもうひとつ。
見覚えのあるリストカバー。
 
「・・・おめぇ何しに来たんだ」
「オマエこそ」
 
それは紛れも無くカカロットだった。
どうやらカカロットも家に戻ってきていたらしい。
なんというタイミング、なんというシンクロ率。
 
「何だよーーっ!せっかくチチとふたりきりになれると思ったのに〜〜っ」
「その台詞、そっくりそのままオマエに返してやるよ」
 
お互いが同じ事を考えていたというオチに、お互いががっくり肩を落とす。
さすが本来ならひとりの人物、考える事は概ね一緒である。
 
「オラはさっ、家事とかで疲れてるチチの身体を思ってマッサージしに来たんだぞ?!」
「ほぉ〜それはそれは、ずいぶん下心見え見えの作戦だな」
「おめぇこそあわよくばチチを襲うつもりだろっ!」
 
五十歩百歩という言葉がぴったりの状況に、ふたりはある程度言い合いをした後、黙りこくった。
考えてみれば、お互いもう一月もチチの身体に触れていないのだ。
 
「「・・・・」」
 
どうやら言葉に出さずとも、考えは一緒らしい。
ここでも脅威のシンクロ率を発揮し、ふたりは顔を見合わせ頷いた。
 
「「チチィ〜〜ただいまーーっ!!」」
 
思い切り明るく玄関扉を一緒にあければ、丁度休憩していたらしく、チチはソファに座ってくつろいでいた。
此方を見た途端、目を丸くして驚きの表情を見せる。
 
「ふっ、ふたりともどうしただ?!」
 
いきなりな展開に、チチも警戒を忘れない。
こんな昼真っから誰もいない家で三人だなんて、警戒しない方がおかしい話だ。
そんなチチに感づいてか、悟空とカカロットは必死にお芝居を試みる。
 
「今日はさ、ホワイトデーだろ?だからチチにお返ししようと思って」
「ふたりになっちまったから家事も増えて大変だろ?だから俺達でチチの役に立てないかな〜てさ」
 
もっともらしい台詞を並べ立てたとて、ふたりの脳内はひとつである。
そこをチチも解っているから、直ぐには相好を崩さない。
 
「ホワイトデーなんて覚えてたんだべな。別にいいだよ、お返しなん・・・」
「「いやっ!そういう訳にはいかねぇ!!!」」
 
ものすごい剣幕に、思わず気圧された。
こういう時の勢いは、ひとりでも凄いというのに、ふたりならその倍なのだからどうしていいか困りものだ。
目を見ればいつになく真剣だったし、チチもそこまで言うなら・・・と徐々に考えを改めていく。
それがふたりの作戦とも知らずに。
 
「そ、そんなに言うなら・・・んで何してくれるだ?働いてくれるんけ?」
「「・・・・・」」
 
それを言われてしまっては立つ瀬も無ければ言葉もないのだが。
そんな事でめげるふたりではない。
 
「働くのはまぁ置いといて、チチさ、この間肩叩いてただろ?」
「俺達がマッサージしてやるよ」
 
その言葉にチチは途端にまた顔を顰めた。
マッサージと言う事は身体を触ると言う事だ。
この間の事もあるし、おいそれ簡単にお願いする事は身を滅ぼす結果になりかねない。
 
「マッサージなんて普段してくれた事ねぇべ。それにふたりにやってもらったら力加減とか失敗しておらの身体が壊れちまいそうだ」
 
チチの意見はもっともである。
しかし、今回の作戦に全てをかけていると言っても過言ではないふたりは、此処で食い下がらない訳にはいかないのだ。
 
「大丈夫だってー!手加減するしさ、な?なっ?!」
「そうそう実は上手いかもしれないぜ?」
 
ますますふたりの言葉に訝しげな視線を送る。
一度もマッサージなんかした事ないくせに、上手いかどうかなんて解るものか。
 
「どうせおらの身体を触りたいだけだべ」
 
思わず考えを読まれ動揺しそうになるのを必死に堪える。
此処で本心を出してしまったら元の木阿弥だ。
いつしかふたりは耐性という名の演技が出来るようになっていた。
 
「そんなつもりはねぇよ!本当にチチの役に立ちてぇって思ったんだぞ」
「俺達の事でかなり迷惑かけてるからな・・・」
 
いつもと違って殊勝な感じのふたりに、チチも仏心が揺さぶられる。
ふたりの様子はなんだか叱られた子犬のようで・・・。
さすがにチチも言い過ぎだったかと自分の発言を悔いた。
 
こんなに必死に言っているのだ、本当に純粋に役に立ちたいと思っているのだろう。
そう思ったチチに、ふたりを無下にする事など不可能だ。
 
「そんなに言うなら・・・してもらおうかな」
 
にっこり微笑むチチに、ふたりはその時心の中で『勝った!』とガッツポーズをした。
表に出さないのは、此処までの苦労が水の泡になるのを防ぐ為。
その辺はやっぱり抜かりなしだ。
 
「じゃあオラは肩揉んでやるよ」
「俺は足な」
 
ソファに座っているチチを挟んで、後ろに悟空、前にカカロットがスタンバイする。
チチは最後に念押しするように、優しくするように言い聞かせた。
 
久しぶりにチチの身体に触れるとあって、ふたりの手は思わず震えたりなんかして。
ごくり、と生唾を飲み込み、いざ願ってやまなかった身体に触れた。
 
((ひっさしぶりの感触〜〜!))
 
内心、涙が出るほど感動した。
大袈裟ではなく、本当にガードが固くて一切触れられなかったチチの身体に触れた今は、天国と言っても過言ではない。
 
「触ってるだけじゃほぐれねぇべ」
 
チチの声に我に返ったふたりは、徐にマッサージを始めた。
悟空は肩をじっくり首筋から外側に向けて、カカロットは足の裏を丁寧に優しく揉み解していく。
 
「ん〜いいだなぁ〜」
 
ふたりからのマッサージに、チチは気持ち良さそうな表情をした。
それはふたりを煽るには十分で。
元々そんな気がなくても、そんな気になってしまうだろうってな具合だ。(勿論ふたりは最初っからその気だったのだが)
それでも、此処で下手に行動に起こしてしまったら忽ち警戒心が強くなってします。
そう自分で自分にいい聞かせ、セーブさせるのだが・・・。
 
「あっ、そこ・・・気持ちいい」
 
揉む度にいい声(ふたりにはそう聞こえる)をあげるチチに、ふたりの限界はピークを迎えていく。
悟空は背後に立った事により、チチの綺麗な白い項を目の当たりにし、ぐらぐらと理性を揺さぶられる。
今にも吸い付きたくて仕方ないのだ。
そして肩越しに見えるふたつの膨らみがまたそそる。
 
カカロットも足裏を揉みながら、気持ちよさそうな表情を浮かべるチチに、煽られまくりである。
もっと気持ちよさそうな顔をさせたい・・・と思ってしまうのは仕方の無い事だ。
さらにズボンで覆われたその白い脚が見たくて、吸い付きたくて、脳内はその事ばかりに集中していく。
 
「どうしたんだべ、ふたりとも手が止まってきてるだぞ?」
 
意識が囚われていくにつれて、マッサージをする事すら忘れつつあるふたりに、チチの声が飛ぶ。
言われてはっとなりまた再び揉むのであるが、やっぱりその手は止まってしまう。
 
「「・・・・」」
 
チチに気付かれないようにふたりは視線を合わせた。
大体考えてみれば、あわよくばと計画していた事だ。
別に我慢する必要などないのではないか?という考えにいきつく。
しかもこうしてチチの身体に触ってしまった今となれば、我慢なんて出来ようか。
 
「チチ・・・もっと気持ちよくしてやっか?」
 
耳元で囁かれたその声色に、チチは一瞬ぎくりとした。
何かを含んだそれに、懸念を抱く。
 
「べ、別に今ので十分気持ちいいだよ・・・」
「まぁそう言わずにさ」
 
カカロットは足首からズボンの裾を膝までたくし上げた。
脱がされた訳ではないから、チチもつい抵抗するのを忘れていた。
 
「いつ見ても白いな〜」
 
そう言いながら脹脛辺りをマッサージし始めた。
一瞬いかがわしい事をされるのかと身構えたのは、取り越し苦労だったのだと思った。
悟空も、肩から鎖骨辺りを優しくマッサージし始めて。
至れり尽くせりだな、などとぼんやり考えていたその矢先・・・。
 
「ホント美味そうだな」
 
そう言ってカカロットは、足の指を口に含んだ。
突然の事に、チチは大声を上げた。
 
「なっ何する・・・っん・・・っ」
 
生暖かい舌で足の指を舐められる行為は、思いの外刺激が強くすぐさま翻弄された。
くちゅりと音を立て、丹念に口の中で舐められていく。
くすぐったいような、それでいて気持ちいいような不思議な感覚に襲われ、身を捩った。
 
「は・・・駄目・・・」
 
上目遣いでチチの表情を見れば、目がとろんとなり始めている。
此処までくればあともう一押し。
その一押しとは―――。
 
「チーチ、じゃあこっちならいっか?」
 
ぺろり、と項を舐めあげられ、ソファの背もたれから一瞬背中を離した。
舌のねっとりとした感触と、悟空の吐息が擽ったくて、それでいて快感を植えつける。
 
「やぁん・・・っ駄目だべぇ・・・」
 
頬を紅潮させ感じている声で否定しても、それは全く抵抗にならない。
むしろふたりを助長させるスパイスにしかなりえないのだ。

「チチさ、さっきから駄目駄目言ってっけど、全然駄目なように見えねっぞ?」
「その反応はむしろ誘ってるんだろ」
 
言うや、カカロットはぐっと腰に手を伸ばしズボンを下に引き下げようとした。
させまいとチチは目一杯抵抗を試みるも・・・。
 
「あっ!」
 
服の上から悟空が胸を鷲掴みにした。
ふにゃりと柔らかい乳房は、面白いように形を変える。
 
「あ〜久しぶりに触ったけどやっぱ柔らけぇ〜〜」
 
揉みしだきながら首筋に顔を押し付け、チチの匂いを堪能する。
甘い甘い、いい匂い。
ずっと飢えていた感触と芳香に、手は止まる事を知らない。
服の上からでも解るぐらい主張しだしていた突起を、擦りあげた。
 
「あぁんっ」
 
刺激に我慢出来ず、喘ぎを漏らす。
感じているチチを見るのは久しぶりだから、興奮は増していくばかり。
 
その隙を突き、カカロットはズボンを全て脱がす事に成功した。
チャイナ風服の長い上着の裾からちらりと見える、薄いピンクのショーツがまた官能的だ。
そこからすらっと伸びる、白い足が何とも堪らない。
 
「おい、上着邪魔だから脱がせろよ」
 
カカロットの言葉に、元々直に触ろうと思っていた悟空は、ふたつ返事で了承した。
前ボタンに手を伸ばし、 いとも簡単に前を肌蹴させた。
 
「やっ・・・ふたりとも約束が違うべ・・・!」
「約束?オラ達マッサージしてるんだぞ」
「そうそう、これはマッサージだよな」
 
何処が!と反論しようとするけれど、肌蹴た隙間から悟空の手が進入してくる。
と同時に、肩からするりと落ちるようにあっさり脱がされてしまった。
気付けば下着姿。
 
「すげぇいい眺めだな」
 
ふるりと揺れる乳房に、思わずにやりとした笑みを浮かべた。
下からの眺めもなかなかにいいもんだなぁとカカロットは思った。
ふたつの膨らみを下から垣間見るのもなかなかおつなものだ。
乳房のラインから、腰までの丸みを帯びたラインがはっきり見れて、やっぱりチチの身体はそそられる。
 
「やんだぁ!離してけろっ」
 
足先でのたまうカカロットに、チチは抵抗するべく足をばたつかせようとしたけれど。
なんなく捕まえられてしまった。
 
「そう暴れんなって。マッサージしてるんだから」
 
足の甲に口付けながら、上目遣いで見るその目は、明らかに何かを企んでいる目だ。
ぞくり、とした何か得たいのしれない感覚が身体中駆け巡っていくようで。
カカロットの目に見つめられると、まるで魔法にかかった様に身体が強張ってしまうのは今に始まった事ではなかった。
 
つつっ、と踝の辺りから脹脛の横の方を舌が上っていく。
ぶわっとした粟立つ感覚が、身体中を支配していった。
 
「やぁ・・・っ・・・こ・・・なの・・・マッサージじゃねぇ・・・」
 
甘い吐息に乗せた抵抗の言葉は宙に舞う。
徐々に脚の間にカカロットの身体が入り込めば、自然と開かれていく。
 
「まずは慣らさねぇとな」
 
膝裏に手をかけたかと思うと、一気に脚を開かせる。
ぐっ、と腹に膝が着く位開かされたその体制は、恥ずかしい以外の何物でもない。
今まで隠れていた太腿の裏側に舌が這う。
チチの身体の力は自然と抜けていくばかり。
 
「んじゃこっちも」
 
カカロットの行為に触発されるように、悟空も自分の思うがままに行動を開始した。
まずは乳房を隠している、今は邪魔なものでしかない下着のホックを難なく外すと、
チチの腕を万歳させる形に上げさせ、するりと取り去った。
同時にぷるん、と揺れるチチの小ぶりな乳房が美味そうに現れた。
すかさず手を這わせる。
 
「ふにふにだぞ。やっぱチチのおっばいは気持ちいいなぁ」
 
少しでも力を入れると、簡単に指が埋まり形を変える乳房は、手に吸い付くようで最高である。
まして久しぶりにお目見えしたのだから、それは想像以上だ。
 
「あっ、やぁ・・・んぅ・・・!ご・・・くう・・・」
 
忽ち快感に翻弄され、声をあげてしまう。
それでも頭の片隅には頑なに貞操本能が残っていて。
昼間からリビングでする事ではないし、ましてマッサージの度を越している。
 
「うそ・・・つきぃ・・・!」
 
何と言われようと、此処まできたらこっちのものだ。
久しぶりに味わえるチチの身体を存分に味わうだけ。
 
悟空に揉まれる事によって形を変える乳房、快感に歪む顔。
チチの脚の間からその様子を見るだけで、カカロットに支配欲が生まれる。
悟空の指が薄紅色の突起にすっ、と移動しただけで、面白いようにチチの身体が反応するのだ。
・・・なんて興奮させられるのだろう。
 
「チチィ、しっかりほぐしてもらえよ。何てったって久しぶりだもんな」
 
口を歪ませて笑うカカロットは、それだけで挑発しているも同じで。
だからこそ悟空もその攻めの手を緩ませる事はない。
というより、本気で夢中になっている節があった。
 
「んぁ!あ・・・だめぇ・・・そ・・な風にしね・・・で・・・?」
 
両の乳房を中央に寄せたまま、親指と人差し指で突起を摘む。
くりくりと擦ってやれば、チチは白い喉を曝け出した。
横から吸い付き、痕を散らす。
耳元に届くチチの吐息と甘い喘ぎが、さらに行為に拍車をかけているのは否めなかった。
 
一方カカロットは、丹念にチチの足を舐め上げた後、付け根の辺りに舌を移動させていた。
ちろちろと蠢くそれは、ゆっくりとしかし確実にチチの中心部へと移動していく。
ショーツと付け根を行ったり来たりする度に、チチの脚はがくがくと震えた。
 
「下のこってるとこっていったら・・・ココか?」
 
にやにやとした笑みを浮かべたまま何の前触れもなく、ショーツの上から親指で突起部分を押され、チチは小さな悲鳴を上げた。
ぐりぐりと容赦なく押し付けるように捏ね繰り回す指に、びくびくと身体が反応してしまう。
 
「あっ!あぁ・・・っあ・・・は・・・ぁ・・・っ」
 
脚を閉じたくても、カカロットがしっかり押さえつけているからそれもままならない。
面白いように刺激され、身体がどんどん昂ぶっていくのが解る。
上半身は悟空が支配し、下半身はカカロットが翻弄する。 
ふたつ同時に快感のツボを攻められ、我慢など出来る筈がなかった。
 
「気持ちいいだろ?その証拠にホラ・・・」
 
刺激されていた突起の下辺りに指を滑らせたカカロットは、ぐっと指を突き立てた。
すると、布越しに濡れている感覚が手に取るように解る。
甘い蜜が溢れ出し、チチが感じている証拠に他ならない。
 
「ふぁ・・・やぁ・・・」
「やじゃねぇだろ?気持ちよくて堪らないクセに」
 
身を捩り刺激に耐えるチチを目の端に入れながらショーツに手をかけると、
既に力を無くしていたチチの脚は抵抗すらなく、するりと簡単に取り払う事に成功した。
目の前に現れるは、ひくひくとまるで何かを待っているかのような、誘っているような気さえする、秘所。
ベビーピンク色に彩られた花芯と、甘い蜜を零れさす秘裂を隠す襞は、それぞれ部屋に入り込む光に照らされ、てらてらと光輝いていた。
 
「今柔らかいのでほぐしてやるからな」
 
そう言うと、襞の両側に手を沿えゆっくりと左右に開く。
くぱぁ、と目の前に隠されていた全てのモノが現れる。
くらくらと脳天を痺れさすような、甘い甘いチチの蜜の匂いに居た堪れなくなったカカロットは、いきなり花芯に吸い付いた。
 
「んぅ!んんっ!!・・・っ!!」
 
びくびく、と今まで以上にチチの脚が震える。
きゅうぅと吸い上げ、舌の先でちろちろと舐めあげられて。
赤く剥け、刺激をこれでもかと感じる今は、最早おかしくなりそうな感覚さえした。
 
「あっ、あぁん!ひぁ・・・あぁ!」
 
ぐっと顔を仰け反らせ、天井を仰ぐように後ろに凭れる。
後ろからチチの乳房を弄んでいた悟空は、その表情に生唾を飲み込んだ。
顔を紅潮させ、目を瞑り顔を左右に振りながら、必死に何かを堪えているその姿は、そそられる以外の何物でもない。
 
そっと悟空が乳房から手を離すと、チチの動きに反応して揺れる。
その動作がさらに拍車をかけ、悟空は堪らず後ろからチチの横へと移動した。
 
「チチ・・・オラも吸いてぇぞ」
 
遠のく意識の中、悟空の声が微かに響く。
しかし、それに相槌を打つ事も、拒否する事も出来ない。
ただ辛うじて閉じていた目を開ける事しか出来なかった。
 
「ご・・・くぁ・・・っ!」
 
ふっと悟空の顔が鎖骨の下に消えたと思った刹那、乳房に生暖かい感触が襲った。
次の瞬間、突起を強く舐り吸い付かれたのだ。
ちゅうぅ、とまるで赤ん坊が乳を飲むように吸い付くのだから堪らない。
 
「あぁ!だめっ・・だめぇ・・・っ!!あぁぅんっ」
 
抵抗する為に悟空の頭に手を伸ばすけれど、それは何の抑制にもならない。
それどころか、まるで離したくないとばかりに押さえつけているようにも思えて。
悟空はますます調子付き、さらに強く吸い上げた。
 
「あぁっ!!や・・・っいや・・っいやぁ・・・っ!!」
 
上と下、悟空とカカロットに翻弄され、チチの脳内は白く色づいていく。
びりびりと身体を駆け抜けていく快感に、今まで以上に顔を仰け反らせ、ソファの背もたれに身体を擦り付ける。
びくびくびくっ、と今まで以上に身体を震わせた。
 
傍から見たらなんていやらしい光景だろうか。
明るい時間帯、しかもリビングで裸にされ。
容赦なく身体にむしゃぶりついてる男がふたり・・・。
 
チチにそう考えている余裕などなかったけれど、少なくとも悟空とカカロットは、お互いがチチを攻め立てているという事実が、
興奮の起爆剤になっているのは間違いなかった。
 
突起から舌を離さないまま、カカロットは容赦なく指を二本一気に差し入れた。
次の瞬間―――・・・。
 
「ふぁっあぁっ!あぁーーーーっ!!!!」
 
指をきゅうきゅうと締め付ける内壁。
それに伴って大量に溢れてくる愛液。
つつぅ、とカカロットの口元を濡らし、顎を伝い滴り落ちていく。
肩越しに、びくんびくんっ、と脚が震えている。
 
悟空の頭部に添えられていた手は、ゆっくりと力をなくし落ちていった。
浅く早く呼吸し、焦点の合わない瞳から涙を流している姿・・・。
絶頂に上り詰めた瞬間だ。
 
「なんだよチチィ〜もうイッたんか?もっとほぐしてやろうと思ったのに」
「やっぱりチチも溜ってたんだな。早く言えばいいのによ」
 
こうなってしまった原因が自分達にあるなどとは一切思わないのだから性質が悪い。
あれだけ強く、上と下を刺激されて持つ筈がない。
 
未だにひくつく内に未練たらたらと、カカロットは指を入れたまま。
しかし、顔を上げれば悟空に舐められ、唾液で光る乳房が目に入った。
 
「・・・おっぱいも美味そうだな」
「じゃあ交換すっか」
 
声には出来なかったけれど、チチは内心もう勘弁してくれ!と思っていた。
しかし、その気持ちをふたりが汲み取る事など出来る訳がない。
 
「よーし!次は俺がおっぱいを揉み解してやるぜ」
「まだまだ足りねぇだろ?もっと解してやっからな!」
 
いつこのマッサージから開放されるのか解らないまま。
チチはいっそ、意識を手放した方が幸せかもしれないと思った。
 










その日の夕方―――。
 
「・・・・どうしてお母さんがぐったりしてるんですか?」
 
修行から帰ってきた悟飯は、ぐったりしたままベッドで横になっているチチを見て疑問を投げかけた。
確か、今日はふたりの父親が母親に恩返しをすべく、修行を途中で放棄して家に帰っていったのではなかったのか。
 
「オ、オラ達ちゃんとマッサージしたんだぞ?な?!」
「お、おぅ!なんか・・・揉み返しがきちまった・・・みてぇだな・・・あははー」
「・・・・」
 
ふたり揃って後頭部をかきながら言う姿は、息子から見てもなんて言っていいか解らなかった。
 
取り合えず解る事は。
今日の夕飯はどうしたらいいのかという事だけだった。













 


伝説のマッサージ師誕生!(嘘)
しかし、チチにしかマッサージしませんですぜ☆←もうヤケクソ

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