月の光も届かず闇が広がる部屋に吐息と声だけが響き、五感の全てが集中する。
目の前には自分の手によって変貌していくチチの姿。
他の何も見えなくても構わない。
チチのその姿だけ見えればそれでいい。
「あ…悟空…さぁ…」
自分の名を呼び手を伸ばし背中に回す。
それが自分を求めているようでとても心地好かった。
お題 045. 【乱れる】 (新婚悟チチ)
『全く!悟空さはいつもそうなんだべっ』
怒られるのはいつも些細な事。
やれ手を洗わないだの、つまみ食いするなだのそんなのは日常茶飯事。
それでもこれは昼間の話。
夜になればたちまち立場は一転する。
「どうしてチチはいっつもそうなんだ…?」
恥ずかしそうに声を押し殺すチチに問掛ける。
その乱れる声が聞きたいのにいつだってそうだ。
唇を重ね合わせ、何もかも自分のものにするように舌を侵入させるいつもの合図。
手を背に回して受け入れるクセに、いつも何処か羞じらいが残っていた。
「言っただろう?声我慢するなって。オラチチが感じてる声が聞きてぇんだ」
そうでなくてはチチを求める意味がない。
誰も知らない、自分だけしか知らないチチをもっと感じたい。
チチを見据えて訴えるとその目は熱に翻弄されたように潤んでいる。
「だって…おら…恥ずかしいだ…」
目線をそらしか細い声で答えるチチの唇を再び奪う。
恥ずかしいとかそんな事は一切通じない。
「ん…ふぅ…」
鼻を抜けるように甘ったるい声を漏らし、必死に崩れないようしがみついてくる。
「なぁチチ…?」
耳元で囁きながら背後からいつも感じる突起を服の上から刺激する。
「ぁ…っ!」
のけぞり感じてるのに声はまだ押さえたままだ。
我慢なんか出来ないぐらい手を休める事なく攻め続ける。
「チチ…立ってきたぞ?服の上からでも解るぐらい」
無邪気に言っているように見せかけその実からかうように囁けば、チチは懇願の台詞を口にする。
「やんだ…そんな事言わねぇでけろ…」
「だって本当の事だろ?」
「ひぁっ…!」
クリッと指で擦りあげれば、我慢しきれない声が上がる。
指の腹で優しく上下に刺激すればさらに簡単だ。
「あっ…あぁ…ん…」
足を何とも言えず動かす仕草を見逃さず耳に舌を這わせてさらに煽る。
「ぃや…ごく…さ…やめ…」
「ホントに嫌なのか?此処は嫌だって言ってねぇみたいだけど」
何かを我慢するように動かしていた足の間に手を差し入れ目当ての場所に到達させれば動かぬ証拠。
「こんなに濡れてるのに…?」
一気にチチの足に力が入り、それ以上を触れさせないようにする。
でももう遅い。
「だから足をモジモジさせてたんだろ?」
チチはそれでも首を横に振り肯定しない。
何処までも意地っ張りだ。
「じゃあこうするのも嫌なのか?」
溢れていた蜜を頼りに指を差し入れると手に滴りながらあっと言う間に指はチチの中に呑み込まれていく。
「あっ!あぁ…っ」
顔を快楽に歪め頭を肩にもたげる。
その重みを感じながらチチの肩越しに呑み込まれている指を確認し、容赦なく上下に動かし始めた。
「これってキモチイイって言ってるんだろ?」
チチの吐息と嬌声に混じっていやらしい水音が聞こえる。
口でどんなに否定しても体は正直なのだ。
「はぁ…あっ…あぁ…」
嫌がっていたのに言葉とは裏腹に足を自ら広げ、指を受け入れる。
「あぁ…っ…悟、空さぁ…」
絶え間なく声を上げ続け乱れていくチチを見るのはなんでこんなに心が満たされるのだろう。
羞じらいを捨て、本能のままに全てをさらけだすチチは何よりも愛しい。
愛液に濡れた指を舐めとればさらに自分の本能を加速させた。
目の前には果ててベッドにうつ伏せになったチチ。
その上からゆっくり覆い被さる。
「悟空さ…ぁ…」
「チチが乱れるのがもっと見てぇ」
始めは耳に、そして項と唇を滑らせシミひとつない白い背中に舌を這わせるとチチは顔を上げて反応した。
「あ…っ!!」
舌の感触にぞくりと体を震わせる様を見ながらたまに吸い付きその白い背中に紅い華を散らす。
「あんっ…はぁ…っあぁ!」
「チチ…もっと乱れていいぞ…」
自分の声に導かれてか、はたまたこの指や舌でだろうか、さらにチチは乱れ咲く。
全身を汲まなく舐め、チチは最早これ以上声を出せないぐらい喘ぎ続けた。
「悟空・・・さっ・・・もう・・・」
焦点の合わない目で懇願するチチを見て限界に近い事を悟る。
それでもそのまま言うように頂へと導くにはまだおしい。
何より、もっとチチを苛めたい衝動に駆られた。
「もうって何が・・・?」
散々恥ずかしいだの言ってたクセに、煽ればこの様子。
だから最初から言ったのに。
チチの感じてる声が聞きたい、と。
どれほどチチの声を求めて、チチの感じる顔を見たいと思っているかもっと知ればいいんだ。
「や・・・っ・・・悟空さぁ」
懇願する声に甘さが篭る。
まるで子供のように泣きそうになりながら必死に求めている。
その表情が好きなんだ。
誰も知らないチチの全く別の一面・・・・。
「そんなにオラのが欲しいのか?」
顔を近付け瞳に訴えかけると、チチは恥も外聞もかなぐり捨てて首を縦に振る。
この瞬間、チチをやっと自分のものにした気にさせる至福の時間。
「しっかり掴まってろよ」
チチの体を持ち上げて自分の上にゆっくり下ろしていく。
目の前のチチの顔がメチャクチャ綺麗で思わずじっと見つめる。
自分を呑み込む時のチチの顔はいつみても自分の理性を直ぐさま取り去ってしまうんだ。
「あぁ・・・っ!!」
待ち焦がれていた感触に一際甲高い声を上げるチチ。
それは自分だって同じなんだ。
どれほどまでこの一瞬を待ち望んでいただろう。
自分を柔かく、そして締め付けるチチの内はいつも我を忘れさせる。
奥まで入った事を確認するや、一気に突き上げる。
必死に振り落とされないよう肩においたチチの手に力が篭った。
苦しそうに快楽に呑み込まれていくチチを見ながら思い切り叩き付ける。
「はっ!あぁ・・っ・・・悟空さ・・・ぁっ!!」
仰け反らせて見せた白い喉元にきつく吸い付く。
呑み込んだ場所からは蜜が止め処なく溢れ突き上げる度に音を鳴らした。
そのままチチを後ろに寝かせ、足を大きく開かせる。
そうすると繋がっている部分が暗がりの中でも見えた。
「チチィ・・・すっげやらしいぞ・・・」
一瞬素に戻ったように恥ずかしさを取り戻すチチにその隙を与えないよう再び攻め始める。
そうすればまたチチは快楽へと堕ちて行く。
足を開かせた事によって、先程と変わりなくチチの奥を攻め続けた。
「あぁっ!・・・・・・っ!!」
そこからは声にならない声が漏れる。
苦しくて、必死にシーツを掴み何かを迎えようとしているチチを上から見下ろしながら
攻め立てるスピードを加速させる。
目の前に広がるのは真っ白な世界――――。
「あぁぁ・・・・っ!!」
チチの内は急激に収縮をし始め、さらに締め付けてくる。
上から何かが降りてくるような、そんな感覚を感じながら自分自身も既に限界だった。
「チチィ・・・っ!!」
強く一突きした後全てのモノを解放してチチへ体を預ける。
耳元にはチチの浅く、早い呼吸。
未だ溢れるモノをチチの内に吐き出しながらそれでも尚固さを取り戻す自分自身に苦笑いが込み上げる。
どこまでもチチを求めてやまないこの体は、チチを失ったらどうなるのだろうか?
それを考えたら少し怖くなった。
「悟空さ・・・っまだ・・・おらイッたばっかで・・・あうぅ!」
座位の状態で後ろから再び突き立てれば再び漏れる嬌声。
イッたばかりだろうが求めて止まないこの体の押さえ方を知らない。
これから何度も、何度でもチチの体を貪り乱れさせていくんだ。
「チチィ・・・・・もっと感じてるトコ見せてくれよ・・・・な?」
この姿は誰も知らない。
まして闇夜を照らす月さえも知らない。
誰のモノでもない、自分だけのモノ―――――。
今回は物語の部分を端折っていきなり本番のみです(笑)
何だかすっごいドSな悟空さになってしまった・・・