お題 044. 【チョコレート】 (悟カカチチ/パラレルチック)















鼻歌を歌いながら、チチは手際よくチョコレートを溶かしていた。
今日は年に一度のバレンタインデー。
普段イベント事など全く興味のない愛しい旦那さまと、可愛い息子の為、腕によりをかけて手作りチョコレートを作っていた。
キッチンには甘いチョコレートの匂いが充満している。
 
今は昼下がり。
悟空は相も変わらず修行へ、悟飯は勉強の調べ物の為街の図書館へとそれぞれ出かけているから、まだまだ時間はたっぷりある。
チチは気持ち余裕でまったりと作業をしていたのだが・・・。
 
「チチーーッ!」
 
玄関の扉が開かれると同時に、聞き覚えのある声が響き渡った。
チチは驚きながら思わず時計に目をやった。
悟空が修行から帰ってくるにはまだ早い時間帯だ。
 一体何があったのかと、とりあえず一旦作業の手を休めてリビングへと向かった。
 
「悟空さどうしただ?こんな時間に・・・」
 
チチはそこに立っていた悟空の姿を見た途端、ため息を吐いた。
帰ってきた夫の姿は、超化したままだったのである。
やれ修行の為だと言っては、そのままの姿で帰って来る事が何度となくあったから、チチも今更盛大に驚きはしない。
 
「まぁた超サイヤ人の格好のまま帰ってきて。やめてけれって言ったべ?」
 
そんな小言も日常茶飯事。
まぁそう言うなよーという悟空のなんてことない言葉が返ってきて、いつもこの話題は終わってしまうのだ。
だからチチもそれだけで済むと思っていた。
 
「いやぁ、それがさ・・・」
 
珍しく宥めるような言葉が出てこないなぁと訝しげなチチの目に、あり得ないものが飛び込んできた。
一瞬見間違いかと思ったが、どうやらそうではないらしい。
チチは口と目をこれ以上ないぐらいに開け、身体をわなわなと震え始めさせた。
それもその筈、超化した悟空の後ろには―――・・・。
 
「よ、よう・・・チチ」
 
いつもの黒髪の悟空が、玄関扉の影から遠慮がちに片手をこちらに挙げていたのだ。
チチが驚かない訳がない。
 
「ご・・・ご・・・悟空さが・・・ふたりーーーーーっ?!」
 
耳を劈くようなチチの悲鳴がリビングにこだまする。
それを防ぐように、ふたりの悟空はそれぞれ耳を指で塞いだ。
一体何が起こったのか解らないまま、チチは動揺のあまりうろたえた。
 
「な・・・なして・・・何で・・・こ・・・」
 
言葉はどもり、まともに出てこない。
そんなチチを他所に、黒髪の悟空は何て事無く話し始めた。
 
「今日はさ、バレンタインデーってやつなんだろ?」
 
珍しくイベントを覚えていた事に、多少なりとも驚きはあったものの、今はそれ所ではない。
問題は、何故、今目の前に、ふたりの悟空が居るかだ。
しかしそんなチチの考えは完全に無視され、勝手に話は展開されていく。
 
「なんかさ、コイツがチチの作ったチョコレートが食いてぇんだってさ」
「コイツばっかり毎年食うなんてずるいだろ?」
 
理屈は何となく解る、解るのだが・・・そういう問題ではないような気がした。
チチは眩暈に襲われながら、今目の前に起こっている全てを何とか消化しようと思った。
 
「コイツにばっかりいい想いはさせられないからな」
 
超化した時特有の俺様体質は変わらないまま、超化悟空は後ろに居る黒髪悟空を睨んだ。
どうやら、どう考えてもこのふたりは今チチの前に別人として存在しているらしい。

「と、とにかく・・・なしてふたりになっただ・・・?」

そもそもの疑問。
未だに目の前にふたりの悟空が居るのが信じられず、混乱は増すばかり。
そんなチチを尻目に、ふたりの悟空はお互いの顔を見合わせ、再びチチに向き直った。

「まぁ、チョコレート食いたかったんじゃねぇのか?」
「超化してる時の人格が実体化したって感じか?」

やっぱりふたりとも間違いなく悟空である事が解るような発言だった。
まるでふたりの中では然程気にする出来事ではないかのような楽観ぶり。
ひとり目を丸くしているチチが滑稽であった。

何だかひとりでわたわたしてるのが馬鹿らしくなったチチは、ひとつ盛大に溜め息を吐き肩を落とした。
いつだって此方が驚くような事をしでかす悟空だ、今更悩んだ所で仕方ないという思いも働いた。
そんな様子のチチに、勝手に自分の存在を受け入れてくれたと思ったらしい超化悟空は、得意げにのたまった。
 
「そうだな・・・コイツと区別付ける為にも、俺の事はカカロットって呼んでくれよ」
 
チチは、もう勝手にしてくれとばかりに返事は返さなかった。
今此処で何か言った所で、この状況は変わらないだろう。
解る事は、本当にいつもの悟空がふたりになったという摩訶不思議な現実。

思いきり脱力したチチは、取りあえず気を紛らわそうと中断していたチョコレート作りを再開させる為、キッチンへと向かった。
そんなチチの後ろを、まるで餌を欲しがる雛鳥のようにふたりが着いてくる。
ゆっくり頭の中を整理している余裕もないらしい。
チチは取りあえず自分の中でなんとか折り合いをつけ、後は悟飯が帰ってきたらなんて説明するかどうかだけを考える事にした。
中断していた作業に戻る。
このふたりを気にすればするほど、考えがこんがらがってしまうというチチなりの考えだ。

「へぇ・・・やっぱ上手いもんだなぁ。料理作る時と変わんねぇ。すげぇ美味そうだ」

隣りから超化した悟空―――カカロットが作業を覗いた。
その発言からも、やはりいつもの悟空と同じ人物だというのが解る。
俺様な雰囲気はそのままなのに、何となく可愛らしさを醸し出すカカロットに、チチは忽ち困り果てた。
そう、ひとつの問題を抱えていたのだ。

「あの・・・悟・・・じゃなくて、カカロットさ」
「なんだ?」

何となく言い出しづらく、もじもじしてしまったものの、次の言葉を中々言わないチチにカカロットが業を煮やす。
そこもやっぱりいつもの超化した悟空と何ら変わりなかった。

「なんだよ、早く言えよ」
「んと・・・このチョコレートな、ふたり分しかねぇだよ・・・」
「俺とアイツでふたり分でいいんじゃねぇのか?」

そう、此処でカカロットは何かを忘れていた。
後ろでふたりの成り行きを見守っていた(というか出遅れた)悟空があぁ!とひとつ大きく声を上げた。

「解ったぞ。それオラと悟飯の分しかねぇんだろ」
「何?!」

そうなのである。
元々チチは悟空と悟飯の分しか用意しておらず、ましてカカロットなど人数に数えられてる訳はなかったのだから当然と言えば当然で。
勿論、それを納得するカカロットではない。

「なんだよそれ?!俺の分がねぇって言うのかよ!」
「う〜ん・・・悟空さと半分こするなら大丈夫なんだけんど・・・」
「オラのはやんねぇよ」

悟空が即答すると同時に、カカロットはキッと悟空の方を睨んだ。
何となくその場に不穏な空気が流れていく。

「なんだよ、オマエはいっつも食ってんだろ?俺にくれたっていいじゃねぇか」 
「へーんだ!今日は特別な日なんだ、おめぇになんかやるかってんだよ」

最早子供の喧嘩である。
チチはこのピリピリしたムードの中、いつ部屋の物を壊されてしまうかそれだけが心配だった。

「ふ、ふたりとも喧嘩はよすだよ・・・」
「だいたいな、オマエが今日チチのチョコレート食うなんて事は元々予定になかったんだ、しょうがねぇだろ」
「だーかーら!それを俺に譲れって言ってんじゃねぇか!」

話し合いは一方通行、平行線のまま、埒があかない。
悟空だって毎年忘れているものの、密かに楽しみにしている行事でもあったのだ。
家に帰って来て甘いチョコレートを貰うと、今年もそんな時期かと実感する、毎年の行事。
それを取って付けたように今日現れたもうひとりの自分に奪われるなど、もっての外。

カカロットだって、こうしてやっと別人格としてチチの前に現れられたのだ、何としてでも手作りのチョコレートが食べたい。
しかし、立場で言ったらやはり悟空には叶う筈もなく。
それが悔しくて腹立たしい。
だからと言って、易々引き下がるカカロットではない。

「とにかく、チョコレートは諦めるんだな」

この悟空の一言が引き金だった。
むぅ、とふくれっつらになったカカロットは、間に止めに入っていたチチに視線を向けた。
そうだ、チョコレートが駄目ならば・・・。
カカロットと言えども、行き着く思考回路はいつだって単純だ。

くるりと背を向けたカカロットに、悟空はまんまと自分が勝ったとたかを括った。
しかし、それはカカロットの悟空への挑発の狼煙に過ぎない。

「きゃ?!」

突然力強くチチの腕を引っ張ったかと思うと、放置していたチョコレートの入ったボウルの前まで連れて行く。
一体何をするのかと誰もが固唾を呑んで居た時。
何の前触れもなく人差し指を突っ込んだのだから、悟空にとったらただ事ではない。

「なんだよ!チョコレートはやらねぇって言っただろ?!」
「チョコレートなんか飾りだ飾り」

そう言い放つと、チョコレート塗れになった自分の人差し指を徐にチチの口の前に差し出した。
訳の解らないチチは一瞬戸惑う。
次の瞬間、チチの唇にそのチョコレートを塗りたくった。

「カッ、カカロットさ?!一体何する・・・んむぅ・・っ」

間髪入れずにカカロットの唇がチチの唇を塞いだ。
それを見た悟空の驚きと言ったらない。

「あぁーーーーーーっ!!!!!!!」

悟空の叫びも気にする素振りもなく、カカロットはこれでもかとチチの唇を支配し続けた。
最初はチョコレートを付けた唇を嘗め回すように舌を這わせた後、その舌を口内に侵入させる。
チョコレートの甘さがふわっと広がると同時に、舌を絡めとり蹂躙する。

「ん・・・ぁ・・・」

チョコレートよりも甘いチチの声が漏れた事により、悟空の我慢は限界だった。
思いっきりカカロットの身体を掴み、チチから引き剥がした。

「おめぇ何すんだよ!」
「オマエがチョコレートくれないからチチをもらおうと思ったのさ」

実に単純明快なカカロットの言葉に、悟空はますます怒りを募らせる。
いきなり唇を奪われたチチといえば、いきなりな事に頭の中は真っ白になり、
自分の唾液なのかはたまたカカロットの唾液なのか解らないもので口の端を汚したまま呆けていた。

「なんだよそれ!チチはオラのもんだぞっ」
「まぁ待てよ。いい事を考え付いたんだけどさ」

突然何かを企んでるような顔で悟空に囁いた。
いきなりの持ちかけに、拳を振り上げる勢いだった悟空も肩透かしを食う形となった。

一方チチはと言えば、ふたりで急にこそこそ話しているのを気にしながらも、
この騒動に一段落着いたのかと安堵の表情を浮かべ始めていたのだが・・・。

「本当にそうすればいいのか?」
「あぁ、オマエにとっても悪い話じゃない筈だぜ?」

悟空は少しだけ考えた後、カカロットに向かって頷いた。
どうやらカカロットが言った何かに乗っかる事にしたらしい。
決まりな、と言うカカロットの鶴の一声により、ふたり一斉にチチに向き直った。

「?ふたりとも仲直りしただか?」
「あぁ、そんなモンか?」
「まぁそうだな・・・ある事の元に、な」

全く要領を得ないふたりの言葉に疑問を感じながらも、これ以上揉めないのならそれに越した事はない。
チチはこれで安心してまたチョコレート作りを再開出来ると、ふたりに背を向けたその瞬間。

「よっと!」
「?!」

ふわりと軽々チチの身体が宙に浮いた。
何かと思えば、悟空に抱きかかえられていたのだ。
訳が解らないまま落ちないように必死に悟空にしがみついた。

「なっ、何するだ!」
「いいからいいから」

宥めるように言う悟空がチチを降ろしたのはテーブルの上だった。
いきなり抱えられたと思ったら、何故テーブルの上に乗せられたのか全く解らない。
第一テーブルは人を乗せる物ではないのだ。

「何でおらをテーブルの上に乗せるんだべっ。冗談はやめてけれ」
「冗談じゃねぇんだけどさ」

そう言ったカカロットの手には、湯せんにかけて溶かしていたチョコレートが入ったボウル。
ますます訳が解らないチチは、カカロットをキッと睨んだ。

「冗談じゃねぇならなんだって言うだ!チョコレートまで持ち出してきて」
「これから”バレンタインデー”するんじゃねぇか」

疑問だけがチチの頭の中をぐるぐる巡っていると、突然後ろから悟空の手が伸びてきた。
途端、チャイナ服の前ボタンに手が移動すると、手馴れたようにそれを全て外しにかかった。

「ちょっ!悟空さ急に何するんだべっ!!」
「何って・・・アイツがそうしろって言うからさ」

見ればカカロットは意地悪そうに此方を見て笑っていた。
嫌な予感に苛まされながら必死に抵抗するものの、悟空の力に叶う筈もなく。
あっという間にチャイナ服の前部分は肌蹴てしまった。

「全部脱がせばいいのか?」
「あぁ」

悟空の問いにカカロットが頷く。
どうして服を脱がされなくてはならないのだ。
チチは何とか逃れようと必死に抵抗を試みるも・・・。

「暴れるなよ、よくしてやるからさ」

そう言って再びカカロットの唇がチチの唇を塞いだ。
と同時に暴れるチチの腕も拘束する。
その隙に悟空はブラのホックを外し、カカロットと交換するようにチチの腕を取り衣服ごと全部取り払った。

「やぁ・・・!」

唇を解放されたチチから漏れるのは拒絶の言葉。
しかし、ふたりは全く意に介さない。
ふるりと揺れる柔らかそうな乳房に釘付けであった。

「相変わらず美味そうだなぁ」

カカロットがククッと笑う。
恥ずかしさでチチの顔は茹蛸のように真っ赤になっていた。
何としてでも今の状況から逃れようとするけれど、簡単にテーブルに寝転がらされ、悟空に頭の上で腕を拘束される。
昼下がりの明るい部屋に、チチの白くすべらかな肌が曝された。

「なぁ、こうしてどうするつもりなんだ?」

頭の上で悟空が呑気な言葉を発する。
恥ずかしくてどうにかなりそうなのに、なんて言い草だ。
チチは潤んだ瞳で、目の前に立っているカカロットを見つめた。

「カカロットさ・・・やめてけろ・・・おら・・・こんなの恥ずかしいだ・・・」

その表情がさらにカカロットに火を点けるとチチは気付かない。
忽ちカカロットの征服欲を擽る。 

「なぁ、チョコレートフォンデュって知ってるか?」
「ちょこれーとふぉんでゅ?」

カカロットが言った言葉を反芻する悟空。
悟空はそれが一体何なのか全く解らなかった。
しかし。
チチはその言葉で頭の中に生まれていた嫌な予感が確信へと変わっていく。

「要は溶けたチョコレートに果物とかを付けて食うんだけどさ・・・此処まで言えば解るか?」

カカロットの言葉に悟空はそれでも首を傾げる。
チョコレートフォンデュなるモノが何かは解ったけれど、果物とチチが一体何が関係あるのか。

「まだ解んねぇのか?ホラ、目の前にあんじゃねぇか。”果物みてぇなモノ”がさ」

言葉に導かれるように悟空はチチの身体に視線を落とした。
目に映る、白い丘陵と薄桃色をした突起。
途端、恥ずかしげもない言葉を吐いた。

「あぁ、チチのおっぱいと乳首が果物の代わりって事か!」

やっぱり嫌な予感は的中した。
どうやら身体にチョコレートを付ける気で居るらしい。
そんな恥ずかしい事なんか出来る訳がないし、自分の身体はオモチャじゃない。
チチは怒鳴り声をあげた。

「何馬鹿な事言ってるだ!おらの身体は果物なんかじゃねぇべっ。今直ぐやめるだよっ!!」

しかしチチの言葉はふたりに届かない、いや届く訳がない。
悟空は既にその未知なるものに興味津々だったし、カカロットが言わずもがな。
チチの逃れる術など一ミリとてなかった。

「ちゃんと腕押さえておけよ」
「オラにも後で舐めさせてくれよな」
「あぁ、解ってるって」

カカロットがボウルを持ってジリジリと近付いてくる。
なんとかしようと、拘束されていない脚をばたつかせそれを拒もうとするも、やはりカカロットには叶う筈はない。
あっと言う間に脚を掴まれ左右に開かれると、中心に身体を入れられ侵入を許してしまった。

「暴れんなって。直ぐ良くしてやっからさ」

何が・・・っ!と言おうとしたチチに、とろりとした感触が突起に齎され、小さく身体を振るわせた。
上からゆっくりとチョコレートをかけられたのだ。
とろとろと流れ落ち、チチの薄桃色の突起にたるると流れていく。

「あっ・・・」

ほんのり温かいチョコレートの感触が小さな刺激をチチに与える。
白い肌に褐色のチョコレートのコントラストは、対照的でよく映えた。
悟空は思わず喉をこくりと鳴らした。

「すっげ美味そう・・・」
「だろ?さしずめ此処は苺かさくらんぼって所か」

ゆっくりと柔らかなカーブを描いた乳房の側面を、チョコレートがゆっくりと流れていく。
それを堰き止めるように、カカロットの舌が沿わされた。
ぴくん、とチチの身体が小さく跳ねた。

「ぁ・・・んぅ・・・」 

一回舐め上げ、味を堪能すると、再び舌を出し唇を舐めた。
どうやらカカロットのお気に召したらしい。 

「やっぱ美味ぇな」
「なぁ早くしてくれよ〜!オラも早く舐めてぇ」

急かす悟空を宥めながら、カカロットは舐めても舐めてもゆっくり流れ落ちていくるチョコレートを
乳房の柔かい部分で受け止め続けた。
ぺろり、またぺろりと舌を這わされる感触は、最早拷問に近い。
チチは知らぬ内に脚を落ち着かなく動かし始めた。

「は・・・あ・・・」
「なんだチチィ・・・あんなに嫌がってたのに」

解っていながら意地悪く言うカカロットに、潤んだ瞳で見つめ返す。
いつだってそうだ、散々焦らすだけ焦らして確信を突かない。
甚振るだけ甚振って、気持ちを昂ぶらせるだけ昂ぶらせて、突き落とす。

「お待ちかねの・・・」

ビリリと電流が体中に駆け巡るような衝撃が走る。
カカロットがとうとう硬くなっていた突起に舌を這わせたのだ。
まずは軽くれろっとひとつ。
それからは何度も何度も舌で舐る。
突起の根元をわざとくるりと一舐めしてたり、その周りを舐めてみたり。
まるでチチの反応を楽しんでいるかのようだった。

「あっ!あぁ・・・はぁん・・・」

チチから止まる事のない、甘い喘ぎが漏れる。
その様子を悟空は腕を抑えながら見ていた。
快感に打ち震え、脳を痺れさるような甘い声をあげるチチ。
そのチチを攻めてたてるカカロット。
我慢なんか利く筈もない。
一刻も早く自分も味わいたくて仕方なかった。

「なぁまだか?オラ我慢出来ねぇ」

正直な気持ちを告げる悟空に、カカロットはチチの突起に舌を這わせながら上目遣いで視線を合わせた。
どうやら悟空もこれがいたく気に入ったらしい事に、カカロットも満更ではなかったのだ。

「しょうがねぇな、変わってやるよ」

最早チチは抵抗を止めていた。
というよりもカカロットに齎された刺激により、力が抜けてしまったと言った方が正しい。
腕を押さえなくても容易ではあったけれど、カカロットは一応形だけチチの腕を押さえつけた。
その様子がさらに悟空の興奮を煽る形となったのだが。

「上手く垂らせよ」
「解ってるって」

カカロットのアドバイスに相槌を打つと、満を持してまだ犯されて居ない方の乳房にチョコレートを垂らしていく。
気が逸りながらも、慎重に垂らした成果か、寸分違わずチョコレートは再びチチの乳房に流れ落ちた。

「ふぁ・・・!」

カカロットに散々攻められたせいか、既にチチの感度はよくなっているらしく、少しの刺激でもいい声で啼いた。
悟空はと言えば、カカロットとは対照的に焦らす事などしない。
ごくりと生唾を呑み込んだ後、引き寄せら得るように勢いよくその突起にむしゃぶりついた。

「あっ!」

チチの身体が一際跳ねる。
容赦なく突起を吸い上げ、何度も何度も舐め上げる悟空の愛撫は、カカロットとは違った快感を呼び覚ます。
口を離せば悟空の唾液が、舌とチチの乳房との間に糸を引く。

「すっげ甘ぇ・・・」
「だろ?普通のチョコレートなんかより数倍美味ぇだろ」

口の周りをチョコレートだらけにした悟空が呟くと、カカロットもまるで得意げに笑った。
悟空はぺろり、と自分の口を舌舐めずりし、再びチチの乳房に口を近づけた。

「んく・・・うめぇ・・・チチのおっぱい・・・・」
「あぁんっ・・んぁ・・ご・・・く・・・さぁ・・・」

まるで子供のように素直に口にする悟空に、チチの羞恥心はますます煽られていく。
その様子をただ黙っているカカロットではない。
チチが抵抗しないのをいい事に、指に付けたチョコレートを唇に垂らす。
赤くぷるんとした可愛らしい唇に、甘い甘いチョコレート。

「こっちも美味そうだ」

唇のチョコレートを綺麗に舐め取っていく。
唇を舐められるのはほんの少しこそばく感じてしまい、またチチは身体を捩るのだ。

「ふぁ・・・ぁ・・・」
「チチもチョコレートが食いてぇだろ?」

言うや強引に舌を口内に捩じ込ませる。
カカロットの舌からチョコレートの甘い味を感じ取る余裕すら無い程、口内を犯された。
それは息苦しい程。
舌をカカロットに吸出され、絡め合わされる感覚と同時に、乳房は悟空に吸われたまま。
此処がテーブルの上で、昼下がりで。
そんな事はチチの頭の中からすっかり消え去っていた。

ふたりの行為は段々とエスカレートしていく。
自分が舐めたい所にどんどん遠慮もなしにチョコレートを垂らしては、舐めるの繰り返し。
いつしか下の衣服も全て取り払われ、チチはすっかり全裸になっていた。
腹、太腿、鎖骨にたらされたチョコレートは、カカロットと悟空によって綺麗に舐め取られていく。
という事は、チチはふたりの舌によってこれでもかと愛撫されているのに他ならない。

「あっ!あぁんっ、んぅ・・・は・・・んぁ・・・やぁ・・・!」

ふわりと身体が浮く感覚に襲われながら、チチの中には少しの理性も残っては居なかった。
カカロットと悟空に全身を汲まなく嘗め回され、頭の中は既に白く色づき始めていた。
この行為に終わりなどあるのか解らないまま、ただ為されるがまま時が過ぎていく。

表に満足したのか、次はひっくり返され曝すと、背中、尻と、またチョコレートが流される。
まるで本当にチチが果物のように、次から次へと味わっていく行為は、貪欲であるサイヤ人故なのか。
舐める度にチチが甘い声を上げるのもその原因のひとつを担っているのは否めなかったけれど。

「チチは本当にいい声で啼くのな」
「すっげ可愛いっぞ」

悟空が太腿の付け根から尻にかけて舌を這わせば、カカロットは肩甲骨の辺りから腰に向けて舌を這わせる。
そんな具合だから、チチの息はますます上がっていくだけ。
断続的に続く喘ぎは、大きくなっていく一方で。
こんなはしたない声などあげたくないと頭の片隅で思っていても、簡単に制御出来るものではない。

舐め尽したふたりは、それぞれ口元を拭いながら肩で息をしているチチを見つめた
全身舐められた跡でテラテラ光り、それすら隠微で厭らしさを増していて。
ふたりの興奮が収まる気配はまるでない。

「やべぇ・・・オラ止まんね・・・っ」
「あぁ、俺もだ」

言葉を交わしたふたりの取った行動は同じだった。
チチを再び仰向けにひっくり返したのだ。
今では、チチは触れるだけでいい声で啼く程、敏感になっていた。

「もうやめ・・・おら・・・おかしくなっちまぅ・・・」

息も絶え絶えに、虚ろな瞳のまま、チチは懇願するけれど。
このまま許してもらえる筈などなくて。
チチの願いは簡単に打ち砕かれる。

「まだお楽しみが残ってるじゃねぇか」
「あぁ・・・チチの全部を味あわねぇとな」

足元に居た悟空は、無遠慮にチチの脚を左右に思い切り広げた。
チチは既に力を失くしていたから、それは簡単に何の抵抗もなく。
小さく抵抗の言葉を口にしただけだった。

「すげぇ・・・もうぐしょぐしょだ・・・」
「散々舌だけで愛撫してたからな」

ふたりの前に曝されたチチの秘裂は、それはもうぐっしょりと濡れそぼっていた。
銀の糸を引き、テーブルまでをも濡らす程。
その蜜がまたなんとも美味そうで、ふたりとも何となくにやりと顔を見合わせた。

カカロットは手を伸ばし、肉襞を左右に広げ、愛液をこそぐように自分の指に塗りたくった。
その刺激がまたチチに強い快感を齎し、身体をひくつかせる。

「・・・こんなに濡らしちまって・・・」

挑発するように、愛液の絡まったその指を愛おしそうに舐め上げる。
その仕種すら、甘美で酔いしれそうで。
チチは遠のく意識の中、まどろむように見つめた。

悟空はそんなカカロットのような余裕はなかった。
もうずっと、チチの秘裂に目を奪われて逸らせずに居た。
ひくつき、自分を誘っているようなその姿形に魅入られてしまう。

「駄目だ・・・オラもう我慢出来ねえ!」

そう叫ぶと、悟空はチチを組敷こうとする。
しかし、それをカカロットに制止されてしまった。

「待てよ。まだお楽しみを味わってねぇだろ」
「そんな事言ったってよ〜オラもう辛抱出来ねぇぞ!」

そんな悟空を宥める為だったのかなんなのか。
カカロットはただ黙って、チチの両内股にチョコレートを流した。

「チチの蜜と味わうともっと美味いぜ・・・?」

ニヤリと笑うカカロットに感化されてか、悟空の性急な欲求は一先ず収まりを見せた。
と言ってもそれは直ぐに目の前のチョコレートに向けられるのだが。

「あぁ・・・勿体ねぇ・・・」

流れ落ち、テーブルに零れていくチョコレートを見て、悟空は無意識に呟いた。
チチの膝裏に両手を沿え、これでもかと開かせる。
チチは恥ずかしさにどうにかなってしまいそうだった。

「ごっ、くうさぁ・・・そんな見ねぇで・・・っ」
「今更遅ぇって」

言うや、無我夢中で内股のチョコレートを舐めていく。
それは付け根のギリギリ部分にまで及んだ。
チチは再び高い甘い喘ぎを漏らした。

「んぁ!は・・・っん、ぅ・・・あぁ・・・ぁあん」

悟空に攻められ乱れ悶えるチチを見て、カカロットが興奮しない訳はない。
残り少なくなっていたチョコレートを、濡れそぼった茂みの下に隠れている溝に流し込むように垂らし始めたのだ。
チチは途端に身体を捩った。

「いやっ!駄目っ・・・そんなトコに・・・」
「大丈夫だって。俺が綺麗に舐めてやるよ」

悟空が内股を舐めているその上から、カカロットはチチの茂みを分け入って舌を滑り込ませた。
ざらついた感覚の中に滑らかなチョコレート。
行き着く先はツンと小さな突起。
其処を突付いてやると、チチは我慢出来ずに大きな声をあげた。

「ひぁ・・・!カカロットさぁ・・・駄目・・・っダメぇ・・・ん・・・」

身を捩り、逃れようとしても、脚を悟空が押さえているからそれも侭ならない。
溝に沿うように何度も擦り付ける様に舌を上下され、ただでさえずっと休む事無く身体を愛撫され続けて。
チチが我慢出来る筈などない。

「ふぁ!あぁんっ、あぁ・・・!!」

カカロットの唾液ではない何かが、チョコレートに混じっていく。
と同時に、チチのピンと張り詰めていた肢体から力が抜けていったのが解った。
散々焦らされ、攻められ続けていたチチは、あっと言う間に達してしまったのだ。
焦点の合わない虚ろな目瞳、肩で激しく息をするチチの姿。

「なんだよチチィ・・・イクのはまだ早ぇだろ?まだ全部舐め切ってねぇんだからさ」

カカロットがそう言うと、今度は悟空が無言のまま、チチの秘裂に顔を埋めた。
チョコレートに誘われたのか、それともチチの甘い蜜に誘われたのか。
はたまたカカロットにチチを先にイかされて癪に障ったのか・・・。
容赦なくイッたばかりのチチの身体を攻め立てた。

「やぁっ・・・悟、くぅ・・・っ!!・・・だ・・・め・・・あ・・・あぁ・・・っ!」

イッたばかりのチチは酷く敏感で、悟空の刺激に耐えられない。
おかしくなる程の快楽の波に呑まれながら、あっと言う間に二回目の絶頂が訪れる。
ビクン、とまるで電気に痺れるように、身体が跳ね続ける。

「すっげ・・・なんでこんなに感度いいんだよ」

カカロットの顔には楽しくて堪らないと言わんばかりの笑みが漏れる。
あんまりにもチチが簡単に何度もイクので、もっと意地悪したくなってしまうではないか。

「チチ・・・もっと気持ちよくなりてぇだろ?」

そう言うと、一気に二本の指をぱくりと口を開けた内に挿し入れた。
途端、ぎゅうぎゅうと指を締め付ける感覚が襲う。
またカカロットの顔ににやりとした笑みが浮かんだ。

「チチはどうしてそんなにえっちなんだ?」
「ちが・・・あぁ!!」

否定の言葉は最後まで言い切る事は出来ない。
カカロットの指が膣内で暴れ始めたのだ。
まるでチチの全てを知っているように、容赦なく快楽のツボを突いていく。
そうすれば、チチはまた高みへと昇らされていった。

「あぁ・・・っ!!」










もう何度絶頂に上り詰めたか解らない。
果てなどなく、ただ快楽を植え付けられ、何度も上り詰めてた落とされる感覚に襲われて。
チチは気付けば気を失っていた。

「やっべ・・・やりすぎちまったかな・・・」
「どうすんだよ〜オラチチん内に挿れたかったのによ〜〜」

くたりとして動かなくなってしまったチチを他所に、ふたりは困ったように眉を顰めた。
つい感じるチチが可愛くて、度を越えて苛めてしまった。
そのせいで結局はふたりの欲求は中途半端なままで生殺しとなってしまった。

「あんまりにチチがよがるからいけないんだ・・・俺の征服欲を駆り立てるから」
「確かにあんあん言ってるチチは可愛いけどよ」

なんだかんだ言ってふたりは合った。
それもその筈、元はひとりで、チチを好きな者同士なのだから。
しかしこの高まった興奮を抑えるのはそう容易い事ではない。

「困ったな〜こりゃ目覚めたら絶対させてくれそうにねぇよな」
「ていうかもうチョコレートねぇぞ。調子にのって舐めまくったから悟飯の分がねぇ・・・」

ふたりは顔を見合わせて、目を覚ました後のチチの剣幕っぷりを想像した。

「「・・・・・・」」

最早後の祭り。
待ち受けるはチチの雷か。

それでも尚行き場を失くした欲求の果てを求めるように。
悟空とカカロットはチチが目覚めるのを今か今かと待ち焦がれるのであった。















・・・・・ア ホ か !!!!!(管理人が)
初悟カカチチ小説がこれ・・・_| ̄|○

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