お題 029. 【扇情】 (カカチチ)












それは突然だった。
 
超化したまま帰ってきた悟空にいつも通り小言を言おうとして、眉を吊り上げながら出迎えた時。
 
「悟空さっ!まぁたその格好・・・」
「チチッ、じゃーんけーん」
 
いきなりじゃんけんを振られ意味が解らなくなりペースを崩されたチチは、思わず小言を呑み込んでしまった。
まんまと悟空の作戦にはまった形だ。
 
「ポンっ!」
 
人というのは突然の事につい相手の要求にしたがってしまうものなのか。
チチは乗せられるがまま、つい慌ててじゃんけんの手を出してしまった。
 
「お、チチの負け〜」
 
悟空がチョキ、チチがパーのじゃんけんは悟空に軍配があがる。
しかしだからなんだと言うのだ。
チチは我に返り、再び眉を吊り上げた。
 
「いきなりなんだべっ!じゃんけんなんてし始めて。全く関係ねぇべ?!」
 
しかし肝心の悟空はチチの剣幕もなんのその・・・と言うより全く耳に入っていないようで。
ますます意味が解らない事を口走った。
 
「チチが負けたんだから身に付けてるモンひとつ脱がなきゃなんねぇんだぞ」
「はぁ?!」
 
帰ってきていきなり何を言い出すのか。
もしかして修行中に頭でも打ったのかもしれない。
チチは思わず悟空の周りをうろうろし、食い入るように見つめながらこぶなど出来ていないかチェックしてみた。
 
「頭は・・・打ってない・・・だなぁ」
「なんだよ、俺はおかしくなんかなってねぇぞ」
 
内心十分おかしいだろうと突っ込みまくりであった。
じゃんけんで負けて、何故服を脱がなくてはならないのか。
その発想がよく解らない。
 
「実はさ〜今日たまたま知ったんだけどさ」
 
そう言ってチチが逃げないように腰を掴んだ。
近づくアイスグリーンの瞳に、忽ちたじろいでしまう。
 
「な、何がだべ」
「宴会とかでさ、【野球拳】っていう遊びがあるんだってさ」
 
【野球拳】と聞いて真っ先に思い浮かんだのは、武道の技の名前か何か。
そこは元武道家であるチチだからこそ。
しかし、どうやらそれはそんなものではないらしい。
 
「宴会とかで、男と女が歌いながらじゃんけんして、負けた方が一枚ずつ服を脱いでくっていう余興らしいぞ」
 
チチは盛大に脱力した。
大体そんな事一体何処で覚えてきたのだ。
・・・よくよく考えてみれば、一緒に修行に行った悟飯の姿がなかった。
 
「悟空さ・・・悟飯ちゃんは?」
「カメハウス」

悪びれる様子もなく、簡単直球ストレートに白状したものだから、チチは脱力とともに再び怒りが湧き上がった。
どうせその変な余興もカメハウスに言って吹き込まれたものだろう事は直ぐに察しがついた。
そんな所に大事な息子が居るのかと思うと気が気ではない。
 
「今直ぐ迎えに行ってけろっ!」
「なんだよー折角ふたりっきりなのに」
 
確認するようにアイスグリーンの瞳で覗き込んでくるから困る。
目で訴えたって駄目なものは駄目だ。
 
「いいから早く・・・」
「それよりチチ、早く脱げよ」
 
また話題を摩り替える。
チチはいよいよもって、怒りを爆発させようと息を吸い込んで・・。
 
「脱がねぇなら俺が脱がせるぞ?」
 
超化した時特有の意地悪そうな、何かを企んだ笑みを浮かべられ、忽ち身体が硬直した。
いつものパターンで、悟空が冗談を言ってる訳はない、本気だ。
身体は既に捕まえられ逃げられない状況である。
それでもチチは必死に抵抗を試みた。
 
「おらそんな余興をやるなんて同意した覚えはねぇだ!」
 
言うや黙りこくる悟空に、もしかして納得してくれたのかと思ったのも束の間。
 
「やらねぇなら今直ぐ俺が全部脱がすまでだ」
 
開かれた口は、意思を含みはっきりと告げた。
腰を掴んでいる手に力が篭められるのが解る。
 
「なっ・・・なしてそうなるだよ」
「俺とじゃんけんして勝てばいいだけじゃねぇか。勝てば脱がなくて済むだろ?」
 
二者択一。
このまま拒否して全部脱がされるか、ゲームを続行するか。
どう考えてもゲームを続行させた方がいいに決まっている。
勝ちさえすれば肌を曝さなくても済むのだから。
 
「じ、じゃあ・・・約束してけれっ。おらが勝ったら悟飯ちゃんを直ぐ迎えに行ってけれよ」
「あぁ。その代わりチチが負けたら全裸になれよ」
 
かくして予想だにしていなかったゲームが始まった。
 
まずチチは一回負けているので、どこからか脱がなくてはならなかった。
チャイナ風ワンピース服のせいで、脱ぐ所がかなり限られてくるのが厄介であった。
散々悩んだ挙句、まずはワンピースの腰巻を取った。
 
「なんだよ、それってありか?」
「これも服の一部だべ」
 
文句は言わせないとばかりに、チチは腰巻をソファの上に置いた。
冷静になって考えれば、夫とリビングで何故こんな事をしているのか解らない。
つくづくろくな事じゃないと内心溜息を吐くけれど、悟空が待ってくれる訳はなかった。
 
悟空曰く、野球拳なるものは本来歌いながらやるものらしいのだが、悟空らしいと言うか歌の部分はさっぱり覚えてこなかったようだ。
チチにしてみたらそんな歌なんかどうでもよかったのだけれど。
要はじゃんけんに勝って、悟飯ちゃんを迎えに行ってもらうだけだ。
そうしてふたりの野球拳は純粋にじゃんけんのみとなった。
 
「んじゃ次行くぜ?じゃーんけん・・・」
 
振り下ろされたふたりの両手。
チチはじゃんけんが弱いのだろうか、またもや負けてしまった。
 
「くぅ・・・」
「チチの負けー」
 
嬉しそうな悟空がまたチチの神経を逆撫でする。
しかし負けは負けである、ゲームをすると言ってしまった手前、脱がなくてはならない。
手を出さないまでも、視線や態度で早く脱げと煽っているのが手に取るように解るから困ってしまって。
一体何処を脱いだらいいのかほとほと頭を悩ませていた。
 
「早く脱げって」
 
業を煮やした悟空がさらに煽ってくる。
チチは悩んだ末に、下に履いていたズボンに手をかけた。
見えないよう細心の注意を払いながら、ゆっくりと脱いでいく。
 
その様子を悟空はただ黙って見ていた。
本来ならあまり見る事がないチチが衣服を脱ぐ姿は、まるでおあずけされているように思ってしまった。
いつもだったら我慢できず既に襲い掛かっている所だが、こうして一枚ずつチチを脱がしていくのもいい。
じわりじわり追い詰めるのに快感を覚えるのは、きっと超化しているからだ。
 
脱ぎさった後には、チチの白いすらっとした細い足がスカート部分からちらりと見え隠れする。
それすらもとても扇情的で、気だけが逸っていく。
 
「よっし、じゃあいくぜ」
 
悟空の掛け声にチチはごくりと喉を鳴らす。
これ以上負ける訳にはいかない。
この状況を逃れるのは、勝つしかないのだ。
 
そこからチチはなんとか二連勝した。
しかし、悟空は服を脱ぐ事に抵抗がないので、軽々さっさと脱いでしまって時間稼ぎにもならない。
それどころか早く次とばかりな態度に、チチは身の危険すら感じていた。
負けて全裸にされたら・・・ますますじゃんけんに勝つ事に気合が入る。
 
「「ぽん!」」
 
チチの負け。
悟空からガッツポーズまで飛び出し、盛り上がりは最高潮。
一方チチの盛り下がりっぷりと言ったら対照的だ。
ある意味負けた事を全力で悔しがっているのだから、盛り上がってはいるのだろうけれど。
 
「次は何処脱ぐんだ?」
 
ニヤニヤしながら聞いてくる悟空を、きっと睨み返す。
そんな事した所で、悟空にとったら痛くも痒くもないのだが。
しかも今日着ている服はワンピースタイプ。
脱ぐ場合は一気に上と下を露出しなくてはならない。
それを解っていて悟空は笑っているのだ。
 
「〜〜〜〜っ!!!!」
 
顔を真っ赤にしたまま、どうしようか考えあぐね、チチはひとつの結論に至った。
 
「こ、この髪を結んでるのをほどくだ」
「えぇ〜?!そんなんありかよっ」
 
言った途端、悟空から不満の声が上がった。
無理もない、髪留めは服ではないのだから。
しかしそこはチチ、ごり押しで話を進めにかかった。
 
「おらは女だべ、脱ぐのだって勇気が居るだ!これぐらいのハンデはしょうがねぇべ?」
「ちぇー・・・しゃあねぇなぁ・・・そのスカーフも一緒に取るならいいぞ」
 
渋々しながらも了承した悟空であったが、内心は納得出来なくて仕方なかった。
一瞬そんな事言うなら一気に襲い掛かろうかとまで思ったのは、チチには内緒だ。

かくしてチチは結い上げていた髪を解き、艶やかな髪がはらりと背中に流れた。
肩にかけられていたスカーフも取った。
本当ならチチの中で髪留めとスカーフは一回ずつのカウントで脱ぐつもりだったけれど、
悟空の強力な抗議により、それは夢と成り果てた結果だ。
 
「もう他にねぇよな?アクセサリーとかそういうのはなしだかんな」
 
前もっての悟空の釘刺しに、いよいよ持ってチチは後がなくなった。
次負けたらワンピースを脱ぐしかない。
緊張感はピークであった。
 
しかしチチは次のじゃんけんをなんとか勝った。
それは追い詰められた小動物かの如く、猛獣に反撃をしたぐらいの勢い。
既に二回負けていた悟空は上半身裸となっていたから、胴着の下部分を脱ぐ羽目となった。

チチの残りはワンピースとスリップ、そしてショーツ。
悟空はトランクス一枚。
最早勝ったも同然である。
チチのやる気は俄然上がった。
 
「さぁとどめをさしてやるだよ」
 
調子に乗ったチチの言葉に、此処で負ける訳にはいかないと思うのは当たり前だ。
これでは餌を目の前にして、おあずけされているライオンと一緒である。
最早余興ではなく、真剣勝負となっていた。
 
「くっ・・・じゃーんけん!」
 
運命を決める一戦に勝利の女神が微笑んだのは・・・。
 
「よっしゃーっ!!」
 
悟空の咆哮が響いた。
全身で喜びを表現している様は、まるで子供のようだ。
一方負けたチチはと言えば、これで勝負を決めるという覚悟であったから、その焦りようが顔から見て取れるほど。
 
今日に限ってワンピースの下に長袖を着ていなかったのは誤算である。
しかもスリップの下にブラジャーはしていない。
・・・ますますチチは追い詰められた。
 
「なんだよ、ひとりで脱げないなら手伝ってやろうか?」
 
勝ったものだから悟空の態度も俺様だ。
手伝ってもらったが最後、途中で止まる保障はない。
チチは思い切り首を横に振り、申し出を全力で拒否した。
 
「あ、あんまりじっくり見ねぇでけろ・・・」
 
伏目勝ちにした潤んだ瞳、赤く薄らと染まった頬。
そんな可愛い顔して言うから、悟空の欲求にさらに火が点く。
どうして無意識にこちらを煽るのだろうか。
誘っていると言っても過言ではない。
 
じれったい時間が続く。
チチはモジモジしてなかなか脱ごうとはしないのである。
痺れを切らした悟空は、一歩チチの方に歩みを進めた。
 
「ちょっ、ちょっと待ってけろ・・・今心の準備をしてるだ・・・」
「後5秒で脱がなかったら俺が脱がせる」
 
そう宣言して、悟空のカウントが始まる。
5から徐々に減っていく数字に、チチは慌てに慌てた。
 
「さーん・・・」
 
恥ずかしくて堪らなかったけれど、意を決しワンピースに手をかけた。
ゆっくりまずは肩から外すと、華奢な鎖骨辺りが露になる。
もう片方の肩も外せば、線の細いスリップの肩紐が覗いた。
 
悟空は言葉を忘れ、その様子を食い入るように見つめた。
少しずつ外されていくワンピースに、こんなに欲情するとは思わなかった。
いつもだったらチチの身体が見たくて、すぐさま取り去っていたけれど。
こうして徐々に見せ付けるように目の前で脱いでいくのも興奮するものだと、何処か冷静に考えていた。
 
下に着ていたのは、白のスリップ。
胸元に刺繍が施してあるタイプで、隠された乳房が見えそうで見えないのがまたそそられる。
 
「へぇ〜・・・」
 
嘗め回すような視線を向けているのが解るから、チチは悟空の方を見れなかった。
俯いたまま、なんとかワンピースを脱ぎ終わった。
そこに佇むは、スリップ一枚のチチの姿。
 
裾部分も刺繍タイプであったから、太腿部分がちらつくのは当たり前であったが、
全体も薄い生地で出来ているから、薄らと全身のラインが透けて見えていた。
下に履いているショーツすら目を凝らせば見えるのではないかという有様であるから、目の前に居る悟空にしたら堪ったものではない。
未だかつて、こんなに煽られて我慢していた事などあっただろうか。
滑らかなカーブを描き見え隠れするいつも味わっている肢体を想像して、
既に悟空は今の状況がどうであったかなどすっかり忘れさり始めていた。
 
「はっ、恥ずかしいから早く続きをするだよ・・・」
 
自分があと一回勝てばいいだけ。
そうすればこの恥ずかしい状況からは抜け出せると、チチの頭にはそれしかなかった。
しかし、その恥ずかしがる姿でさえ、悟空を扇情しているとは気付きもしなかった。
 
ゆっくりと近づいてくる悟空に、身体を竦める。
まずい、瞬時に本能が告げる。
しかし蛇に睨まれた蛙の如く、チチの足は動かなかった。
 
「あ・・・やっ・・・!」
 
懸命に顔を背けるだけで精一杯だった。
だから。
容易く身体を悟空に拘束されてしまった。
 
「ごっ、悟空さ・・・今勝負の途中だべ?おらに触るのは反則だべ」
「オマエが悪ぃんだぞ?そんなに俺を挑発するから」
 
ぞくり、とした感覚が身体を駆け巡る。
太腿の裏側から尻にかけて、悟空の掌が這った。
同時にスリップの裾が捲くれ上がったのだから、チチの抵抗はますます強くなった。
 
「やぁ・・・っおら、挑発したつもりなんてねぇだっ!大体悟空さがやろうって・・・」
「そんな事言ったって目の前でこんな格好されたら我慢なんか出来る訳ねぇだろ?」
 
いきなりスリップをずらしたかと思うと、無遠慮に乳首にむしゃぶりついてきたから体勢を崩しそうになった。
ちゅっ、と音を立てるように吸い付かれ言いようのない感覚が襲う。
静止させようと押しのけていた手の力が緩んでいく。
 
「んぅ・・・」
 
悟空の片手は休む事無く、チチの尻から背中の辺りを行ったりきたり。
もう片方は逃げないようしっかりと拘束している。
ますますそれぞれが絡めとられいく様相であった。
 
「はっ・・・邪魔・・・」
 
ただ単にずらしただけのスリップは、悟空にとっては邪魔だったらしい。
細い肩紐に手をかけたと思ったら、一気に下へと擦り下げる。
今まで薄らとしか見えていなかった柔らかな乳房は、白日の元に曝された。
 
「やぁっ!」
 
チチは力一杯拒否するように身体を反転させた。
勢いが余り、ソファへとなだれ込む形となったのだが、それを見逃す悟空ではない。
畳み掛けるように後ろから圧し掛かってきた。
 
「逃がさねぇ」
「だめぇ、悟空さぁ・・・っ」
 
ソファに手を付いている隙間から、両の手が乳房へと伸ばされる。
獲物を捉えたかの如く、乳房に指を埋めるように揉みしだき始めた。
中途半端にチチの身体に纏わり付いていたスリップを、口に咥え腰の部分まで下げた。
 
弾力を味わっていた掌は、いつしか実を捉えるように沿わされ刺激し始める。
くりっと捏ね繰り回される感覚は、チチに快感を植えつけていく。
まるで乱暴とも言える程の愛撫は、悟空が超化しているからか。
 
「あっ!あぁ・・・っんんぅ」
 
刺激に耐えられず、チチから甘い声があがる。
すると悟空の愛撫はますます激しさを増した。
肩越しに悟空の吐息が聞こるた。
首筋に吸い付かれ、そのまま背中へと移動していく。
 
 悟空の舌に翻弄されるがまま、チチは吐息を上げていくしか出来ない。
この体制では、ましてこんなに強く攻められたら逃げ出す事など不可能だ。

「悟空さの嘘、吐きぃ・・・!」

いくら言葉で詰っても、悟空には何てこと無いもの。
それどころかますます愛撫は拍車をかけ、片方の手がショーツに伸ばされる。
背中側から這うように滑り込まれたから堪らない。

「やっ!いやぁ・・・んっ」
「大人しくしろって」

声色は優しいのに強い命令のような言葉。
悟空の指は溝にそって、徐々にチチの中心へと達していく。
ぬるりとした感触を何度か往復する事で感じ取った後、思い切り指を二本差し入れた。

「ひぁっ・・・っ!」

高く声をあげ、チチの顔がソファから一旦離れる。
乱暴に中をかき回すように暴れまわる指に翻弄されるように、いつしか水音が耳に響いてきた。
くちゅり、ちゅく・・・卑猥な音は徐々に大きくなリ、それと比例するようにチチの脚から力が抜けていく。

「はぁ・・・あっ・・・ん・・・んぁっ」

声が甘さを増し、腰が徐々に浮いてくる。
いつしか悟空の手はチチの愛液でべとべとになっていた。

「・・・ちっ」

悟空の我慢は限界を向かえ、内に挿し入れられていた指を勢いよく抜いたと思った後、ショーツを一気にずり下げる。
チチのを下げた後は自分のトランクスを下げ、今にも達してしまいそうな程硬くなった自身を溝に擦り付けた。

途端チチは恐怖に苛まれた。
超化したまま悟空に抱かれてしまったら・・・それを考えると身体が持つ自信がなかったのだ。

「悟空さぁ、駄目、待っ・・・」
「待てねぇ」

言うや腰を掴み引き寄せると、こすり付けていたソレを一気に奥目掛けて秘裂に侵入させた。
指とは比べ物にならない程の、苦しいぐらいの質量がチチの内を支配する。

「あぁっ!」

一際高く啼いた後、チチは耐えるようにソファにしがみついた。
自分の一番奥を遠慮なく攻め立てるものだから、息をするのすら忘れるようだった。

ギッ、ギシッ、とソファが軋む音と、悟空の肉体がチチにぶつかる音。
そしてそれに混じるように、チチの甲高い快楽に翻弄される悲鳴にも似た声が部屋に響き渡る。

「あぁ!あっ、んぁ・・・あ・・・あぁっ!」

チチの背中が仰け反り、忽ち全身に篭められていた力が抜けていった。
悟空は一旦動きを止め、チチの内から自分を抜いた。

グプッ、という音が聞こえるのではないかという程、悟空自身にたっぷりとチチの蜜が纏わりついている。
全て抜き去れば、中から堰き止められていたものが決壊するように、次から次へと溢れ出てきた。
それはチチの内股を伝い、床やソファを汚していく。

「あ・・・」

力の抜けたチチを反転させる事など、悟空にしたら容易い事だった。
虚ろな瞳のまま、此方を見ているチチに構う事無く、悟空は身体の中心を押し開く。

「や・・・ぁ・・・」

小さな抵抗の声は悟空には届かない。
愛液でぬらりと光っているチチの中心部分から内股まで、曝け出されてしまっている。
そこに再び荒ぶっている悟空自身が侵入を果たす。
再びチチの身体がびくりと反応した。

「あぁっ!」
「まだだ・・・もっと・・・」

顔を苦しそうに歪ませながら、息を荒げ攻め立ててくる悟空。
その力は強く、イッたばかりのチチにとったら気絶する程の強烈な快楽・・・。

「ダメェッ・・・!おら・・・壊れちまう・・・だぁ・・・ん・・・!」
「壊れちまえよ・・・ホラ」

グッ、と脚を最大限に広げると、挿入している部分が悟空に丸見えになる。
目をやれば、チチの中に呑み込まれている自身が見えまた興奮を覚えた。
目視した後、悟空はまた力強く奥を貫くのではないかという勢いでチチを攻め立て始めた。

「ひぁぁあ!」
「くっ・・・」

チチの内は締め付けを増し、それによって悟空も苦しくなってくる。
悟空の絶頂は近い。

「やぁっ!も・・・っ」
「チチ・・・ぃ・・・っ!!」

チチの意識が無くなるのが先だったのか、悟空が果てるのが先だったのか。
白い世界に呑み込まれたふたりは、共にソファへとしなだれかかった。










チチが目を覚ましたのは、それから数時間後の事。
夜もどっぷり更けてしまった後で、悟飯を迎えに行く約束は結局反故にされてしまった。

「悟空さの嘘吐きっ」

チチの小言は悟空には届かない。
何時の間にか超化が解け、そこに居たのはいつもの黒髪の悟空。
まるで子供のような寝顔は、先程まで自分を狂わす程に追い立てていた者とは、とても同一人物には見えなかった。




チチは何があっても、今後じゃんけんを振られた場合は絶対乗らないと固く誓ったのであった。



 
 
 
 
 
 
 





何故か突如降って沸いた野球拳ネタ
カカさんにしたのは、ちょっとハードなえちーにしたかったからなのですが・・・撃沈_| ̄|○
しかしそもそも野球拳って年齢関係なくみんな知ってる事なんでしょうか?

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