お題 024. 【とまどい】 (主姫)









最近ミーティアの様子が変だ
前までは城内で会えば嬉しそうに駆け寄ってくれたのに今は顔を見るとよそよそしくそらされる。
その度にエイトの中で不安が増して怖くなった。
もしかしたら嫌われてしまったのではないか。
そう思うとエイトの心は押し潰されそうになる。

そうされる原因の思い当たる節はひとつ、先日ミーティアを抱いた事。
あの時笑って抱き締めてくれたから安心していたのだが
どう考えてもあの日を境に態度がよそよそしくなったのは明白だった。
やっぱり嫌だったのだろうか…まだ早かったのか。
そう考えるとミーティアに触れる事も躊躇してしまう。

ミーティアをこの手で抱いてから想う気持ちは前以上になり、触れたいという欲求は増した。
けれどミーティアに嫌われてしまっては元もこもない。
嫌われるぐらいならミーティアに触れられぬ事など我慢出来る。
一刻も早く話をしなければとエイトは意を決してミーティアの部屋に向かった。

「エイト…どうしたの?」

態度は普通だった。
それは普通すぎる程。
いつもなら自分が訪ねると顔を綻ばせて喜んでくれるのに表情は固かった。

「えっと…その…」

意を決して来たもののエイトはしどろもどろになってしまった。
ミーティアの態度にどうしていいか戸惑ってしまう。

「用がないのならまた次でいい?ミーティア忙しいから」
「いえ!お話しがありますので少しだけよろしいでしょうか」

今まで言われた事のない台詞を言われ焦ったエイトはなんとしてでも謝らねばと思いミーティアに請うた。
このままでは本当に嫌われてしまう。
そう思ったら言葉が自然に出ていた。

「どうぞ」

ミーティアは嫌がる事もなく部屋に招き入れてくれた。
ミーティアは黙ってエイトに紅茶を差し出すと無言のまま席に付いた。
部屋を覆う重い空気と沈黙…。
エイトはなんとかしなければと気だけが焦り目の前の紅茶を溢してしまった。

「すっすみません!」

慌てて手を出すと同じように手を出したミーティアの手と触れ合う、と。

「やっ」

小さく呟いたミーティアはエイトの手を払い除けた。
呆然とするエイトと困惑しているミーティア…。

「あ…」

明らかに自分を恐れて手を払い除けたのが解ったエイトは既に嫌われているのだと悟ってしまった。
今まで手を振り払われた事など一度もなかった。
だからこそミーティアが自分をを避けたり、冷たい態度をとって居たのだと察した。
これ以上側に居てミーティアを苦しめる事など出来ない。
ならば道はひとつしかない。

「姫、もう怖がらなくても大丈夫です。二度と姫には触れませんから」

驚いたように見開いた目で見つめるミーティアをこれ以上傷付けないように配慮しながら言葉を紡ぐ。

「自分の感情で姫を傷付けてしまって…嫌われてしまっても当然です。私はもう、姫の側には近寄りませんから…」

そう告げて深く頭を下げる。
ミーティアの顔を見ないように背中を向け部屋から立ち去ろうとして…。

「いやっ!」

ドンッと背中に何かがぶつかると同時に柔らかいものが体を覆った。
ミーティアはエイトの背中を力一杯抱きしめていた。
何が起こったか解らないエイトは今の事態を飲み込めない。

「姫…?」
「違うのっ。そうじゃないの…っ」

ますますミーティアの腕に力が入る。
エイトはどうしていいか解らなかった。
もう触れないと誓った直後にミーティアから抱き締められ何故なのか理解出来ない。
自分を嫌いになったのではないのか…?

「ミーティア、エイトを嫌いになんかなってないの。ただ…」

そう言った後ミーティアは黙ってしまった。
エイトは恐る恐る自分に回されたミーティアの手に自分のを重ねる。
今度は振り払われなかった。
いつもミーティアの想いを汲み取ってあげられない自分がもどかしくて堪らなかった。
そして今もミーティアの本当の気持ちが解らないまま、エイトはただ黙ってミーティアの手を握り続ける。

「恥ずかしかったの…」

聞き逃すような小さな声でミーティアは言った。
顔をエイトの背中にくっつけてますます体を密着させる。
エイトは緊張しながら、それでも平常心を装い続きを待つ。

「あの時…ミーティアいっぱいはしたない声を出してしまって…それ、に…あんな恥ずかしい所を…」

そう言って口を閉ざした。
ミーティアは自分の感じていた声にはしたなさを感じていた。
王族としての気品を小さい頃から身に付けていたミーティアにとって、
自分の口からあのような声が漏れるなど想像出来なかったであろう。
あまつさえ自分でも知らない、まして誰も触れも見た事もない場所を大好きなエイトに晒してしまい、
もしかしてエイトにもはしたないと思われてしまったのではないかと怖くなったのだ。

「だから…エイトに嫌われてしまったのではないかって…」

いじらしいミーティアを抱き締めたい衝動に駆られたエイトは、直ぐさま向き直し優しく抱き締めた。
ミーティアの高く甘い声はエイトの全神経を痺れさせ夢中にさせた。
自分の不慣れな指や舌に感じて声をあげるミーティアが可愛くて、はしたないだなんて思う筈がない。

ずっと手に入れたかったものが、ずっと想像の中でしかなかったその全てが自分の前に白日の下になり、
誰も知らないミーティアを自分だけが知っている事は少なからずエイトにとっては優越感以外の何物でもなかった。

「はしたなくなんてありません・・・私は・・・そのぅ・・・」

一呼吸置いて耳元でそっと囁いた。

「姫の全てに触れる事が出来て嬉しかった、です・・・」

いつもなら恥ずかしくて言えない台詞も、ミーティアを安心させる為なら言える。
あの日からずっと忘れられなかった。
柔らかな身体と甘い匂い、そして何もかも真っ白にさせるその声―――。

身体を少し離し、エイとは躊躇いがちにミーティアの顔に自分の顔を近づける。
慎重にミーティアを窺いながら、それでも自分の想いを我慢しきれず口付けを落とした。
ミーティアはそっと瞳を閉じエイトを受け入れる。

―――またあの熱がくる。

ミーティアは頭の片隅であの時齎された感覚の片鱗を感じ取っていた。
柔かいエイトの舌が自分の口内を優しく絡め取るように侵入し、何もかも考えなくさせる。

「姫・・・・」

それはエイトからの確認。
まだ恥ずかしくてどうにかなってしまいそうだったけれど、それでもミーティアはゆっくり頷いた。
エイトの事が好きで、エイトが求めてくれるなら首を横に振る事など出来はしない。

二回目という事もあり、この間よりはスムーズに服を脱がせベッドへと横たわせる。
やはりと言うか、ミーティアの身体はどうしてこんなにも自分を虜にするのだろう。
見た瞬間、その柔らかな乳房を口に含みたくて仕方なくなる。

「んぁ・・・っ」

赤い頂に舌を這わされ思わず声を上げたミーティアは急いで口を手で塞いだ。
それでも執拗に舐るように攻めるエイトの舌に声は漏れるばかりで。
エイトはミーティアの異変に気付き顔を上げた。

「姫・・・我慢しないで下さい・・・」

優しく言うと、ミーティアはゆっくり手を口から離した。
それでも不安げにエイトを揺れる瞳で見つめている。

「私は姫の感じてる声が聞きたいのです・・・だから・・・」

どうしても自分の口から漏れる声に違和感を感じずにはいられなかった。
こんな声が自分の口から漏れるなんて思いもしなかった。
それでもこの声はエイトによって齎されたもので、それをエイトが望むなら・・・・。

白い首筋に舌を這わせ指で頂を擦り合わせれば吐息と共に漏れるミーティアの声。
何処までも頭の芯を真っ白にさせる麻薬のような声・・・・。

「もっと声を聞かせて下さい・・・・」
「あ・・・!」

不慣れながらもどうにかミーティアに気持ちよくなって欲しい一心で攻めたてるエイト。
どんなにミーティアのその反応が自分を夢中にさせているか知って欲しい―――。

ビクン!と肩が跳ね上がる。
エイトの手がまたあの部分に侵入し始めたからだ。

「あっ!あぁ・・・・ん・・・っ」

明らかにこの前よりも濡れていた。
優しく触れれば指に纏わり付くミーティアの感じた証。
それをミーティアの小さな突起に擦り合わせれば再びそれは溢れでる。

「は・・・っ・・・あ・・・エイ、ト・・・・」

快楽で歪むミーティアを見るとどうしてこんなにも心を掻き乱されるのだろう。
ミーティアの笑っている表情が好きだ。
純真無垢で華を散らしたように微笑む顔は自分をこの上なく幸せにさせるのに。
それでも、今自分の手で乱れるミーティアはどんな表情よりも自分を夢中にさせるのだ。

「姫・・・痛くはないですか・・・?」

エイトは初めての時よりも落ち着いていた。
もちろん今にも心臓は飛び出しそうに鼓動を打ってはいたが、あの時よりもミーティアを感じる事が出来る。
ミーティアを気遣いながらゆっくりと自分の顔を下へと移動させた。

「はぁ・・・ん・・・・・」

足に少し力が入ったけれど、この前より素直にエイトの舌を受け入れた。
温かく、柔かいエイトの舌はミーティアの思考を停止させる。
この前も何も考えられなくて、ただなされるがまま身を任せていた。
気持ちいいだなんて、そんな事エイトに知られたらはしたないと思われるかもしれない。
それでもミーティアは優しく触れる舌に身を捩った。

口には出さなくてもミーティアが感じて、気持ちいいと思ってくれていると核心があった。
そうじゃなかったからこんなにも身を捩り舌を受け入れないだろう。
そんなミーティアを何処までも追い立てて逃がさない。

「っはぁ」

顔を上げて見れば感じているミーティアの姿。
何処までも愛しい、自分だけの姫・・・・・。
唇を重ね合わせ合図を送る。
ゆっくりと自分を宛がい奥へと侵入させる。

「・・・・んんぅ・・・っ!」

顔が苦痛に歪むものの、前よりは痛そうではない。
それでもキツクしめつける内は変わりなくエイトを強烈な快楽へと誘う。

「くっ・・・キツ・・・・」

気を張っていないと何もかも全て飲み込まれそうになってしまう。
柔かく絡みつき、そして締め付ける感覚に意識が直ぐにでも飛びそうになる。
奥にまで到達させた後、ゆっくりひとつ息を吐いた。

「・・・姫・・・大丈夫ですか?」

体の下のミーティアに声をかける。
ミーティアはゆっくり目を開け腕をエイトの後頭部へと回す。
それに導かれるようにエイトはミーティアに口付けた。

「あっ!あぁ・・・っ」

貫かれミーティアの身体が退けそる。
前よりも痛みを感じない事にミーティアは遠くなりそうな意識の中感じていた。
少しずつ何かがせり上がるようななんとも言えない感覚が下腹部を支配し始める。
瞑っていた目を開ければそこには必死に何かを堪えているエイトの顔。
それは懸命でそして苦しそうで、とても愛しく思えた。

「エイト・・・・大スキ・・・っ」

自然と零れる言葉。
心からエイトが好きだと思えた。
エイトを好きになって、こうして結ばれたのもエイトで本当によかった。

「姫・・・・私も・・・好き、です・・・・」

普段だったら口にする事など出来なかっただろう。
こうしてお互いひとつになっているからこそ言えた言葉。
ミーティアを本当に愛しいと思うからこそ・・・。
それは嘘偽りない、エイトの本心だった。










自分の胸で肩で息をするエイトを抱き締める。
こんなミーティアを知っているのはエイトだけで。
それと同様に誰も知らないエイトを知っているのはミーティアだけなのだ。


それはふたりだけの秘密。
甘い夢のようなもうひとりの自分に会える不思議な時間。





エイトと肌を重ねる事で齎されるミーティアの変化はまだ始まったばかりだ。

















お題78.【処女】の続きで二回目な主姫
イメージはアップしてあるエチャログです★

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