ベールオレンジはワインレッドの海に溺れて。
人に生まれて良かった、って、ちょっとでも、一分でも、一秒でも思えてたら、こんな事にはならなかったのかな。
足元にある肌色に問いかけても返事はない。
なあ、何で僕はこんなに歪んじゃったのかな?
その問いはただ無意味に拡がる空間に霧散するだけで。
環境のせいかな?社会のせいかな?
それでも少年は独り言葉を紡ぎ続ける。
違うよね。わかってるよね。
言葉は少年の心情の変化を表すかのように徐々に笑声に変わっていく。
君の、せいだから。
紅く染められた肌色はもう言葉を返してはくれなかった。
後書き
っていう夢を見たんだ。
多分幼少期ベールオレンジのオレンジ詐欺にむかついたからだと思う。
09/07/22 (改訂:11/06/03)
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