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「やぁ、深代。」

いつもの予備校の席に着いていたら。
昨日のあいつが隣に座ってきた。

「…なんだよ。」

「つれないな~僕達友達同士だろ?一緒に授業受けようよ。」

さも当たり前のように言うそいつに頭痛を覚えたのは気のせいだと思いたい。

「いつからそんなことになったんだ…」

「昨日だよ。覚えてないかな?」

「忘れたいね。」

夢にも見たくない。
切実に。



授業中はちゃんとそれに集中しているくせに、少しでも時間が出来るものならすぐさま俺に話しかけてくる。
変な奴だ。


少しは話をする。
だが、深代の口から出てくるのは村田を突き放そうとすることだけだ。
…話とは言えないかも知れない。



一度だけ、言ったことがある。
「お前も一応受験生だろ。勉強に集中しろ。」
そうしたら、
「それはちゃんとやっているよ。でも今は、勉強よりも大事なことがあるんだ。」
なんて言われた。

俺は溜息を止められなかった。




村田はどこへでも付いていき、例え俺が早足で歩こうと走ろうとずっと付いてきた。
村田と離れた時にはどっと疲れが襲ってくる。



その攻防が数日も過ぎた時、ふと、思った。





いっそ受け入れてしまった方が楽なのではないか





と。





わざわざ疲れるようなことをしないでもいいのではないだろうか、と。




俺がついそう思ってしまう程、しつこかったのだ。







そして後日、深代の方は素っ気ないながらもちゃんと村田と話している姿が見られたとか。


そしてさらにその後日には、談笑している姿が。



いつの間にか、だんだんと、深代の中で村田の存在が大きくなっていた。


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