豪華なクリスマスディナーの後、居間で皆はめいめい好きなことをしてイヴを楽しんでいた。
フレッド&ジョージはジニーと爆発スナップのゲームをし、ロン、ハリー、、
それに二人から少し離れたところではフェリシティー、ルーピンが
ウィーズリー夫人のラジオから流れる歌謡曲の音に紛れて、ひそひそと密談しているところだった。
ルーピンとフェリシティーは深刻な顔で、お互いに膝を突き合わせてKCCの活動のことについて
話していた。
「ネックレス事件にドラコ・マルフォイが関わっていることは間違いないわ」
「スネイプからネックレスの鑑定結果を貰ったのか?」
「いいえ。彼とこの間喧嘩して、次に姿を現したら殺してやると言われて、ネックレスは結局貰えなかったの。
で、仕方ないから最悪の結果、ある人物を脅迫してネックレスを買った奴を突き止めたわけ」
「スネイプならそういうだろうと思った。だが、脅迫って、まさか、ボージン・アンド・バークスの店主を脅迫したのか?」
「KCCのメンバー全員で考えたのよ。ひとつ、店主をこっそりと訪問して洗いざらい喋らせてしまおうとね」
「店主はなかなか口を割らなかったけど、ピストルや杖をちらつかせたら全て話してくれたわ」
「それから監獄に行って、ルシウス・マルフォイに面会してきたわ。
彼は思ったより酷く安心してたわね。ヴォルデモート卿から逃れられて。息子やナルシッサはどうしてるのか、
やたらと聞いたわ。ナルシッサはピンピンしてるけど、お宅の息子さんは雲行きが怪しいことをしている
って話したら酷く悲しんでた。私の数々の失敗のせいで、あの方はみせしめに息子に目をつけたってね
シリウスの妹に撃たれた肩の怪我は大丈夫かって尋ねると、帰れって追い返されたけどね・・。」
「やハリーのことは言わなかっただろうね?」
「もちろん、あいつは腐っても敵方の人間よ。殺されても言うものですか」
「で、ドラコのことはどうする気だ?私も闇の防衛術で彼に何回か会っているから、どんな子か知っているが
トム・リドルと同じ精神の持ち主だとは思えない。ヴォルデモートに怯えながら事を推し量っているのが
内心だろう。本心は人殺しなど決してやりたくないはずだ」
「その通りよ。リーマス」
「KCCはドラコをどうする気だ?」
「しばらく泳がせておくわ。ただし、彼がちょっとでも変な動きをしたらその時は
問答無用で捕まえるわ。そうならないことを願うけど」
「スネイプがネックレスを渡さないのなら、こちらにも考えがあるということか」
「そうよ。あの男を私は根本的に信用してないの。たとえ、ダンブルドアが信用しているとおっしゃってもね。
やハリー君にあの男が近づくのを見ると正直、虫唾が走るのよ。
あの男は絶対に二人を狙ってる。もし、あの男が二人に変な事をしたらダンブルドアや魔法省に引き渡す前に
即刻、撃ち殺すわ」
そう言って、フェリシティーは革のジャケットの内ポケットを探り、45口径の銃を握り締めた。